ハムソー10社中間期、売上高13.4%増、相場など環境変化により6社が修正

ハムソー・食肉関連各社の2016年3月期第2四半期(中間)連結決算が出揃った。前期の牛・豚・鶏の全畜種で国内相場が上昇、輸入食肉も高値で推移する状況から、今期は高騰したショートプレートの相場急落、輸入豚肉でのフローズンの在庫増加、夏をピークにした国産豚肉の高値とその後の低下傾向、国産牛肉の高値継続による末端価格とのかい離と状況が変化したこと、業務用をはじめハムソーや加工食品での競争激化で各社で状況はまちまちとなった。その中で、対象10社中6社が業績予想(中間のみ2社、通期4社)の修正を行うなど、変化の大きかった上期だったことがうかがわれる。また、10月末のWHO発表のハムソーギフトへの影響も懸念され、下期の動向も不透明だ。

対象10社の売上高は1兆6,520億円(1,000万円以下切り捨て、以下同じ)で前年同期比13.4%増加した。前中間期は、10社すべて増収だったが、今中間期は1社が減益となった。

10社の営業利益は12.5%増の427億円と前期に続き大きく増加した。ただ、3社で減益、1社で営業損失を計上。日本ハムは減益となったが計画を上回っており、通期では20億円上方修正する。なお、10社を合わせた営業利益率は2.59%で、前年同期の2.67%を下回り、原料高や食肉での相場高の転嫁が十分できず、利益率が低下していることがうかがわれる。

部門別には、ハムソー売上(公表している6社対象)は2,271億円で1.9%増加した。前年同期は全体で3.8%増だったが、今期はハムソー生産が1~9月累計で0.1%増加とほぼ前年並みとなる中で、増加幅は縮小した。