2月の牛肉需給展望 不需要期入りで交雑種B2は1,400円前後まで低下か

[価格見通しなど]2月は不需要期で需要がシュリンクする中で、交雑種は下げるものの、和牛A3は小幅な下げにとどまり、A5は1月並みの高値を維持する見通し。

16年1月の東京食肉市場の規格別の価格(生体、消費税8%込み)は、和去A5で前月比96円安の2,832円、A4は80円安の2,638円、A3は57円安の2,487円と、年末相場に対して、それぞれ下げたものの、依然として高値を維持した。また、交雑去勢B2は80円安の1,487円、乳去B2は51円安の1,069円となった。

和去A5は、10月以降、上昇傾向を強め当月に2,600円台の半ば、11月に2,700円台の半ば、12月には2,928円まで上昇した。1月は96円下げたものの、高値だった昨年11月を上回る高水準を維持している。これは和牛全体でも同様で、各等級で下げたものの、概ね11月を上回っている。天候変動もあって、末端の販売は好調ではないが、1月も和牛の出荷頭数が概算値で8.5%減少したことで、高値を維持していると見られる。一方で、交雑種は、相場が上がりすぎたこと、出荷頭数も前年比では減少するも2万頭前後で安定してきたことで12月、1月と続落した。また、乳用種も消費不振から徐々に下げている。なお、1月の出荷頭数は概算(毎日の概算の積上げ)で、成牛合計で5.4%減、うち和牛は8.5%減と、引き続き和牛の減少が目立っている。

2月の見通しでは、農畜産業振興機構の予測によると、成牛の出荷頭数は2.9%増の8万8,300頭だが、これは閏年の関係で増加したもの。1日当たりの出荷頭数では1.9%減と引き続き減少する見通し。ただ、12月に和牛を中心に早出し傾向が見られたため、1、2月と予想を下回ることも想定される。