1月の黒毛和種は27%高の73.9万円と過去最高を更新-機構・素牛価格

1月の肉用素牛価格は、黒毛和種、交雑種、ホルスとも引き続き前年を大きく上回り、多くで過去最高を更新した。黒毛和種は27.2%高の73万9,000円に達し、ホルスも過去最高ではないものの5割高の24万1,000円となった。12月の需要期に合わせて肉牛を出荷し、その補充で素牛の買いが強かったこと、全体的に頭数が少ないことが要因とみられる。また、2月についても、黒毛和種は15日段階(4,000頭レベル)で75万9,000円に達しており、依然高値が続くと見られる。

農畜産業振興機構がまとめた2016年1月の家畜市場の肉用子牛の取引価格によると、黒毛和種は前年比で27.2%高の73万9,000円、褐毛は32.4%高の67万4,000円、交雑種は14.6%高の40万7,000円、ホルスは48.8%高の24万1,000円とそれぞれ前年を上回った。12月、1月と続伸し、同機構が調査を開始した1990年以来、黒毛和種、褐毛和種、交雑種で過去最高を更新した。

取引頭数は、黒毛で3万頭を超したが前年同月比で3.8%減と前年実績に届かず、交雑種、褐毛、ホルスとも前年を下回った。

今後の見通しだが、2月15日段階(取引頭数は4,000頭弱)で黒毛和種はさらに上昇し75万9,000円に達している。長野県の県中央家畜市場(4日、80.2万円)、鹿児島県の薩摩中央市場(4日、84.2万円)、岐阜県の関家畜市場(9日、80.8万円)など80万円を付ける市場が見受けられる。今後、頭数が出てくれば下げることも考えられるが、現状で極端に増加するとは考えづらく、さらに上昇する可能性が高いと見られる。