豚の飼養頭数は14年比2.3%減の931万頭、飼養戸数8.3%減-16年畜産統計

農水省が5日に公表した2016年2月1日現在の畜産統計によると、全国の豚の飼養戸数は4,830戸で、廃業などにより前回(2014年比、以下同じ、2015年はセンサス実施年により調査を中止した)に比べ8.3%(440戸)減少した。14年以降、豚価は概ね高水準を維持しているが、全国的なPEDの発生、配合飼料価格の高止まりにより、中小零細層の廃業が進んだとみられる。

飼養頭数は2.3%減の931万3,000頭となった。うち子取り用めす豚は84万4,700頭で4.6%(4万600頭)減少、肥育豚は774万3,000頭で3.5%(27万7,000頭)減少した。子取り豚は、13年当時は小幅な減少にとどまったが、今回は2年間で4.6%減と大きく減少した。また肥育豚頭数も800万頭の大台を割り込んだ。なお、1戸当たりの飼養頭数は118.5頭増加し1,928.2頭と、中小零細層の廃業、大手の増頭で規模拡大傾向が続く。

また飼養戸数のうち肥育豚飼養戸数は4,400戸で前回比7.4%減少した。規模別には、前回は1,000~1,999の階層で2.1%増加したものの、今回は全ての規模で減少し、特に500~999頭の中規模層で12.6%減と減少幅が最大となった。

肥育豚の頭数は、1,000~1,999頭で3.1%増加したが、その他は各階層で減少した。1~299頭層が2.1%減と比較的減少幅が小さかったが、500~999頭層で4.0%減、2,000頭以上も3.4%減少した。なお2,000頭以上層の頭数は630万9,000頭で全体の70.0%を占める(14年は70.7%)。