今週の豚価は一時630円台に急騰、出荷増で月末400円台前半の攻防か

9月に入ってからの豚肉の末端需要は、カタロース、ロースを中心に底堅い展開が続いているなか、8月下旬以降、出荷頭数が1日当たり5万頭台に落込み、さらに月が明けてからも当初予想より増えてこない状況のため、今週に入り豚枝肉相場は上昇、6日には上物で税込630円台(東京市場)にまで急騰し、関東周辺市場も600円台を付けた。ただ、この日の価格はあくまで瞬間的な価格といえ、翌7日には610円に反落、8日も560円台と落ち着きを見せている。産地市場の群馬市場でも8日は570円と前日の630円台から70円近く下げてきていることから、来週以降の関東市場相場はジリ下げの様相を呈してきた。月後半からは猛暑の影響の反動で出荷頭数が増えてくるとの予想から、来週以降は500円台前半、そして月末にかけては400円台前半の攻防となりそうだ。

豚肉の末端需要は、6~7月の高値相場から一転して、8月は月間通じて500円前後で相場が安定して推移したことで、スーパーなどの特売計画もこれまでの輸入チルドから国産へのシフトを強めている。各社によってマチマチだが、概ねカタロース、ロース、モモを中心に動いており、特売用にヒレも価格対応で動く状況だ。またウデとバラの動きがイマイチだが、学校給食も始まり、前者については動きが強まるのも時間の問題といえる。バラは今後の気温にもよるが、10月のスーパー店頭の棚替えに向かって徐々に動き出すとみられる。中間流通段階での在庫の圧迫

感はまだ出ていないもようだが、今後の出荷増予想で逆にカタロース、ロースの荷動きが落ち着くことによる在庫増の懸念もある。