海外展開は想定通り、グローバル企業を目指す方向性は変えず-日本ハム・末澤社長

日本ハムは1日、17年3月期第2四半期決算を発表し、本社で決算会見を行った。末澤壽一社長(写真)は上期を振り返り、「『新中期経営計画パート5』では、『変革による骨太なビジネスモデルの構築』をテーマに、その中で『国内事業の競争優位性の確立』、『グローバル企業への加速』を掲げている。『グローバル企業への加速』は停滞しているが、従来見えなかった部分が見えるようになってきた。現在、集中と選択と広がりに取り組んでおり、想定していた方向にきていると思っている。M&Aなのか合弁なのかを考えながら進めていく。メーカーとして海外でやっていきたい気持ちが強く、その方向性は変えていない」と述べた。「上期を評価するなら75点ぐらい」と説明。

国内事業について、「事業本部を越えて様々なプロジェクトを組んでおり、グループプレゼンを実施している。今までは各事業部で売りたい商品を提案していたが、ニッポンハムグループでこういったことができるという提案をすることで、こちらを見てくれる確立が非常に高くなってきたことを感じている」とグループ全体での提案を進めていることを強調した。今後について「『変革』ということで必要でないものを処理して、必要なものに対してはしっかりと投資をしていく。10月に立ち上げた兵庫工場があったからこそ、ファイターズ優勝時の注文に対応することができた。テキサスファームの売却などがあったが、収益の安定が図れるかの面から検討しており、ある程度分かりやすい組織になってきたと感じている。来年はさらにそれを進める」と今後の方向性を話した。

下期は、「引き続き厳しい環境下にあるが、ファイターズの優勝という明るいニュースもあった。この勢いで歳暮商戦も含めたなかでしっかりと取り組み、営業利益510億円を最低ラインと考えていきたい」と決意を述べた。