コカ・コーラシステムは、製品を手にする顧客や、その人たちが生活する地域社会に支えられて事業活動を行っているという考えから、持続的な成長に向けてお互いに共通する価値を追求する取り組みを各国で行っている。サステナビリティー分野の取り組みは多岐にわたり、3つの枠組みに整理している。1つは顧客の健康とハピネスに貢献する活動、次に地域社会を強化する活動、そして地球環境を守る活動では、水資源の保護、サステナブルパッケージの推進などに取り組んでいる。日本のコカ・コーラシステムの取り組みは世界の中でも進んでいるが、「東京オリンピック2020」関連事業を通じて加速しそうだ。


〈実質的な水使用量ゼロを達成〉工場での効率化と涵養活動で全量達成

日本のコカ・コーラシステムは、製品の製造に使用する量と同等量の水を自然に還元し、実質的な水使用量ゼロを目指す「ウォーター・ニュートラリティー」を、目標より4年も早い2016年末時点に達成した。

これは、ザ コカ・コーラカンパニーが水質保護のグローバルリーダーに向けて2020年の環境目標の一環として掲げていたもの。日本での達成は、製品1Lを製造するのに平均3.97L(16年実績)の水を使っているが、水使用量削減の取り組みによって工場全体での水使用効率は過去5年間で約29%改善したことと、地域のパートナーと協働して国内21の工場の水源域における水資源保護活動に取り組んだことが大きい。

このうち、製造時に使用する水の一部は工場設備内で再利用され、最終的に国の基準、あるいはコカ・コーラシステムが定める基準のうち厳しい方を採用して処理を施した上で下水道や河川に放流している。水源涵養活動は、12年から全国のボトリング会社の協力のもと順次開始。取り組みの一例としては、日本製紙グループとの協働プロジェクトや、宮崎県えびの市との協定のもと、各地の森林を育成・管理するプロジェクトを実施している。


〈オリンピック支援自販機を展開〉ムーブメント高揚と選手支援に

スポーツを通じた個人や地域社会への貢献では、「東京オリンピック2020」に向けて16年1月から設置が開始された「JOCオリンピック支援自販機」が印象的だ。コカ・コーラ社製品を購入すると、1本当たり数円程度が寄付されるもの。17年9月末時点で約1000台が設置され、これまでに870万円以上の寄付金が集まり、ボトラー社を通じてJOC(日本オリンピック委員会)へ寄付され、アスリートの強化育成やオリンピック・ムーブメントの推進に役立てられている。

17年8月には、「JOCオリンピック支援自販機メダリストメモリアル機」を、過去のメダリストのゆかりのある60の郵便局に設置することを発表した。選手もサポーターも一丸となり、オリンピック・ムーブメントを盛り上げる火付け役となりそうだ。

〈食品産業新聞2017年10月16日付「サステナビリティ特集」より〉
水源涵養活動はボトリング社の協力で12年から順次開始

水源涵養活動はボトリング社の協力で12年から順次開始