抹茶のドリンクがこの夏、数多く登場する。抹茶に多く含まれるポリフェノールなどの健康価値が注目され、特に20代や30代の若年女性の購入意向が高まっているという。伊藤園の担当者は、「抹茶は健康感と日本文化への関心の高まりから市場が伸びている」とする。

タリーズコーヒージャパンは、季節限定商品として、「抹茶リスタ(SHAKE)」(ショートサイズ=590円、トールサイズ=650円、税込)を7月13日から発売する。抹茶風味の濃厚なフローズンドリンクで、香り高い宇治抹茶と、奥深くすっきりとした味わいやクリーミーな口当たりが楽しめる。クーベルチュールチョコレートチップが宇治抹茶のほろ苦さを引き立てている点も特徴。

家庭向けでは、無糖タイプの新商品が続々と展開されている。

味の素AGFは、「ブレンディ カフェラトリー」スティック 濃厚抹茶(6本入り、〈想定売価〉259円税込)を8月22日から発売する。ミルクなし、甘さなしの抹茶飲料で、個包装されたスティックタイプ。同社担当者は、「ターゲットである若年女性が、渋みではなく、うま味を求めているので濃厚な抹茶のうま味を引き出す味覚設計にした」とする。ラテのような豊かな泡立ちが特徴。
「ブレンディ カフェラトリー」スティック 濃厚抹茶(味の素AGF)

「ブレンディ カフェラトリー」スティック 濃厚抹茶(味の素AGF)

京都宇治の老舗、辻利の店舗「辻利」では、粉末タイプの「宇治抹茶グリーンティー(ノンスイート)」(864円税込)を6月18日から数量限定で発売している。アレンジ自在で甘味のついていないことが特徴。水に溶かして味わえる。なお、同店ではほんのり甘い「同(スイート)」も5月28日から発売している。

「宇治抹茶グリーンティー(ノンスイート)」(辻利)

「宇治抹茶グリーンティー」(辻利)

既存品だが、抹茶市場で存在感を高めているのはネスレ日本。コーヒーなどカフェメニューを一杯ずつ抽出する「ネスカフェ ドルチェグスト」マシンは、抹茶をおいしく飲みたいという理由で利用を始める人が増えているという。16年からボタン1つで本格的な「宇治抹茶」が楽しめる「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」を発売し、昨年からは「同 濃い抹茶」も発売した。現在は、一人ひとりに合わせ、不足しがちな栄養素を抹茶カプセルで補える「ウェルネス抹茶」の提供を、「ネスレ ウェルネス アンバサダー」のサービスとして展開している。

また、抹茶の人気は国内だけでなく、海外でも高まっている。伊藤園は、海外向け抹茶の販売量が3年前から、昨年は約3倍へ伸びたという。同社はグローバルブランドとして抹茶入り緑茶の「MATCHA GREEN TEA」(ティーバッグ、パウダー)を2015年から発売しているが、昨年の販売数量は前年比約3割増になったという。北米・オーストラリアなどを中心に販売中で、中東でも販売を開始した。

担当者は「国内外で抹茶が好まれている。抹茶の健康性を感じられている方が増えているのではないか。抹茶は海外では、スーパーフードの位置づけとなっている」とする。同社では、お菓子やスイーツなど、原料として使用する抹茶も大きく増えているとしており、抹茶産地の育成をさらに進める考えだ。