〈飲みこむ力が低下した人も好みの飲料が楽しめる〉
栄養療法食品・嚥下障害対応食品などの開発・製造・販売を手掛けるニュートリー(本社:三重県四日市市)と自動販売機オペレーター大手のアペックス(東京本社:東京都千代田区)は10月29日、“とろみボタン”付き「カップ式自動販売機」を共同開発したと発表した。10月から、病院などへの設置を開始する。両社によれば、“とろみボタン”付き「カップ式自動販売機」は、日本初の新機能という(アペックスが特許出願中)。

製品の開発においては、ニュートリーが嚥下(えんげ)補助食品の開発で培ったノウハウを活用し、カップ式自販機から抽出される飲料にとろみをつけるための技術協力と、とろみ材「ソフティアS」の提供を行い、アペックスは“とろみボタン”付き「カップ式自動販売機」の開発および導入後の品質管理、衛生管理などのトータルサポートを行う。

設置予定病院は、日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックなど。病院への導入を皮切りに、2021年には2万台の設置を目指し、さらにサービス付き高齢者住宅や有料老人ホーム等、高齢者施設への導入を目指す考え。

両社は、医療・介護現場の慢性的な人手不足解決の一助だけでなく、とろみを必要とする人が、コーヒーや緑茶など、好きな飲料を好きな時に楽しめるような新しいリソースの提供を目的にビジネスモデルの構築を目指す。

“とろみボタン”付き「カップ式自動販売機」は、高齢者をはじめとする嚥下機能が低下した人の嚥下補助(飲み込みのサポート)を目的に開発された。医療機関で使われている専用のとろみ材「ソフティアS」を使用し、とろみをつけるための撹拌(かくはん)作業(とろみ調整)を自動化することで、安定した物性(テクスチャー)の飲料を提供できるという。とろみは、嚥下機能に応じて、薄いとろみ、中間のとろみ、濃いとろみの三段階から選べるという。