「ポカリスエット」開発アイデア誕生の地に「大塚ニュートラシューティカル メキシコ」設立、健康飲料事業の新会社/大塚製薬

メキシコで販売する「ポカリスエット」
大塚製薬は1月31日、メキシコに健康飲料事業を目的とした「大塚ニュートラシューティカル メキシコ」(本社:メキシコハリスコ州サポパン市)を設立したと発表した。

メキシコでは、健康的な食生活や日々の運動を取り入れる生活へとトレンドが移る中で飲料市場が伸長し、中でもより健康的な飲料の需要拡大が見込まれている。「ポカリスエット」は、健康的な飲料というポジショニングで日常的な水分補給を啓発することにより人々の健康に寄与することを目指す。大塚製薬は2019年後半からメキシコで「ポカリスエット」の販売に取り組んでおり、今年2月からはプロモーションを展開しながら本格的に販売する。

同社は、「このたび、ポカリスエットの開発のアイデアが生まれた土地、メキシコに新会社を設立し、ポカリスエットのブランド育成活動を行うことで、新たな市場創造による健康飲料事業の拡大を目指すとともに、大塚製薬ならではの視点で地域の健康課題の解決をサポートしてまいります」としている。

【ポカリのアイデアはメキシコ出張中の研究員のピンチから】
「ポカリスエット」とメキシコの縁は深い。1980年に日本で誕生したポカリスエットの開発のきっかけは、出張中のメキシコで激しい下痢に襲われ、脱水症状に陥った大塚製薬の研究員が、現地医師から渡された炭酸飲料を前に、“もっと人間の身体に合った吸収の良い飲み物はないだろうか”と思ったことがきっかけとなっている。

また、手術後の医師が水分補給のために点滴液を飲むのを見た研究員が「飲む点滴液」というアイデアを提案し、これをヒントに汗で失われる水分と電解質(イオン)をスムーズに補給できる「汗の飲料」というコンセプトが加わり、開発がスタートしたという。

海外展開は、「ポカリスエット」発売から2年後の1982年に始まり、現在20以上の国・地域に広がっており、様々なシーンで水分補給の大切さを伝える活動に取り組んでいる。

【大塚ニュートラシューティカル メキシコ株式会社の概要】
▽設立=2019年8月9日
▽資本金=500万ドル(US)(約5.5億円)
▽代表取締役社長=近藤辰宣(こんどう たつのぶ)
▽所在地=Av.Patria 1501interior 101, Col. Jardines Universidad. C.P. 45110, Zapopan, Jalisco, Mexico
▽従業員数=正社員14名
▽事業内容=飲料及び食料品の製造、販売、輸出および輸入