サントリーグループは、「人と自然と響きあう」という企業理念のもと、自然の恵みに支えられている企業の責務として環境経営を推進し、持続可能な地球環境を次世代に引き継ぐために様々な環境負荷低減活動を行っている。

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ボトルtoボトルリサイクルなど容器包装の取り組みやサントリー「天然水の森」活動などがある。工場で汲み上げる量以上の地下水を育むため、工場の水源涵養エリアで水を育む森づくり「天然水の森」活動は2003年から開始し、全国15都府県、21箇所、総面積約1万2千haまで拡大した。

2020年目標だった、「国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養」することを2019年6月に達成している。また、需要が高まるミネラルウォーターを、継続的に安定供給できる活動にも取り組んでいる。

サントリー食品インターナショナルは、「南アルプスの天然水」、「奥大山の天然水」、「阿蘇の天然水」の商品名を「サントリー天然水」に統一し、11月上旬から順次切り替える。より安定供給を目指すねらいだ。

同社は1991年の「南アルプスの天然水」の発売以来、冷たくて清らかである“清冽な天然水”を多くの人々に提供してきた。「サントリー天然水」ブランドは、発売以来成長を続け、2016年以降は年間販売数量で1億ケース超えを達成。国内トップの清涼飲料水ブランドとなった。

健康志向の高まりや、近年各地で多発している災害、コロナウイルスの影響などによる備蓄意識の高まりによって、ミネラルウォーター市場は伸長している。同社は、商品名を「サントリー天然水」に統一することで、通常時にとどまらず、災害などの不測事態の発生時でも安定した供給を図る。

商品名の統一前は、商品名ごとにエリアを分けて販売しているため、エリアで起こる不足事態時に、他エリアの在庫があっても販売切り換えに時間がかかっていた。今後、商品名ごとにエリアを分けずに販売することで、販売切り換えの時間短縮により、供給体制を強化することができる。

さらに、同社は「南アルプス(山梨県)」、「阿蘇(熊本県)」、「奥大山(鳥取県)」に続く第4の水源として、豊かな自然に囲まれ、良質な水に恵まれた長野県大町市に、新たな生産拠点「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」の建設を進め、2021年に稼働する予定だ。

〈使用済みPETの有効利用を推進〉
使用済みのペットボトルは、日本では既に大部分が回収され、再利用されている。同社はリサイクル事業者各社と連携し、BtoB(ボトルtoボトル)促進に向けリサイクルペットボトルを積極的に導入している。

これまでReduce(使う量を減らす)、Recycle(再資源化して使う)、Bio(植物由来の資源を使う)を表す「2R+B」を掲げ、容器素材の軽量化、薄肉化を進め、国産最軽量のペットボトルの導入や国産最薄の商品ラベルを実用化してきた。2018年からは、飲料用プリフォーム(ペットボトルの原型)製造において「FtoPダイレクトリサイクル技術」を導入している。

「FtoPダイレクトリサイクル技術」は、ペットボトルから再生ペットボトルをつくるボトルtoボトルリサイクルを発展・効率化させたもので、回収したペットボトルを粉砕・洗浄したフレークを高温、真空下で一定時間処理し、溶融後、直接プリフォームを製造できる技術。プリフォーム製造までに結晶化処理や乾燥など多くの工程が必要だった従来の仕組みと比較すると、CO2排出量を石油由来原料と比較すると約60%削減できる環境に優しい技術だ。
「FtoPダイレクトリサイクル技術」

「FtoPダイレクトリサイクル技術」

 
サントリー食品インターナショナルは、最新技術を活用し、2025年までに国内清涼飲料事業における同社全ペットボトル重量の半数以上に再生ペット素材を使用することを目指す。
 
また、サントリーグループは2030年までに世界で使用する全ペットボトルにリサイクル素材か植物由来素材のみを使用し、化石由来原料の新規使用をゼロにすることで100%サステナブル化を目指している。
 
〈食品産業新聞 2020年11月5日付より〉