コロナ下で人々の健康意識の高まりから、レモン食品の市場は2020年に前年比123%と拡大した。レモン市場を牽引するポッカサッポロフード&ビバレッジは、需要の高まりに応えるため、「ポッカレモン100」の供給体制を2021年3月から1.5倍に増強し、さらに2022年には約3倍の規模まで拡大する。また、コロナ下における需要へのアプローチの一環として、いつものドリンクにレモンを“ちょい足し”する「追いレモン」などのアレンジ提案も積極的に行う。供給体制強化と需要創造の活動を続けることで市場を活性化し、6年以内にレモンの総需要を2倍にする考えだ。

ポッカサッポロフード&ビバレッジは2020年、「ポッカレモン100」の販売数量が前年比125%、飲料の「キレートレモン」も110%となり、主力ブランドの2つが過去最高の出荷量を更新した。レモン事業計では、前年比116%の約290億円と拡大している。同社の大槻洋揮レモン・プランツミルク事業本部長は2月18日の事業方針説明会で次のように話した。

「レモン事業は、レモンが持つ健康機能の発信や食・調理アレンジなどにより需要が拡大した。ウィズコロナの時代にレモンを摂取するマインド(意識)がかなり変化しているので、レモンの本質的な価値を磨き上げ、さらに需要創造を行っていく」。

現在、レモンの需要が高まっている理由は、まず、ビタミンCやクエン酸を中心とした健康価値が大きいという。ウィズコロナの中、生活者が自分自身で体調を管理しようとする意識から購入されるケースが増えた。そして、買い物の頻度を減らすため、家にあるものを使う中で料理やお菓子のちょっとした味の変化やアクセントにレモンが使われる機会が増えたことが要因ではないかと同社は分析する。

ただ、それが巣ごもり需要の注目された2020年春だけのブームで終わらなかったのは、「コロナ下における心の疲れに、爽やかなリフレッシュメントを提供する自然由来のレモンがフィットした。2000年から当社が健康価値を発信していた蓄積が生かされたのではないか」(大槻本部長)とする。

2021年のレモン戦略は、ウィズコロナ需要への提案として、いつも飲んでいるドリンクにレモンを入れる“追いレモン”を提案する。ポッカサッポロフード&ビバレッジによれば、2020年5月以降、生活者の間で何かにレモンをちょい足しする動きが生まれ、特に、炭酸水にレモンを足して飲む人が増えたという。そこで、「ポッカレモン100」は“追いレモン”をテーマに、ちょい足しするシーンを提案する。4月からは同社の「おいしい炭酸水」とコラボしたキャンペーンも行う。

新しいレモン需要の創造では、“レモンまるごと”のおいしさを届けることを目指す「冷凍ポッカレモン そのまま使えるカットレモン」を2月22日から全国発売する。2020年に首都圏限定で販売したところ好評になったアイテムだ。

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ポッカサッポロフード&ビバレッジ「冷凍ポッカレモン そのまま使えるカットレモン」

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飲料では、2021年3月に発売20周年を迎える「キレートレモン」ブランドを柱に展開する。レモンまるごと1個分の果汁を使用していることが同ブランドの特徴で、瓶からPET、栄養機能食品、機能性表示食品まで幅広く展開している。
 
中でも注目は、2020年の期間限定販売時にユーザーから好評となり、再発売を求める声が大きかった「キレートレモン 無糖スパークリング」(500mlPET)だ。2021年3月29日から通年販売される。レモン1個分の果汁の入った無糖炭酸水で、大槻本部長は、「われわれレモン屋が自信をもって開発した。無糖炭酸水市場の中で、唯一無二の価値をもった商品だと自負している」と話している。