〈新発想のプレロースト(事前焙煎)豆で品質保ち、誰でもおいしく焙煎〉
ネスレ日本は、焙煎したてのプレミアムコーヒーを外食店などに提供するサービスを、3月23日から全国で開始した。これは、「ROASTELIER by NESCAFE」(ローステリア バイ ネスカフェ)という名称で、専用の焙煎機を手頃なリース費用と、専用のコーヒー豆の購入だけで利用できる。外食店やカフェ、ベーカリーなどが、手軽に自家焙煎のプレミアムコーヒーを提供できるようになるものだ。初年度の目標設置台数は50台、ホテルやカフェへの導入を強化する考えだ。

従来、カフェなどで業務用の焙煎機を設置する際には、メンテナンス費用を含む高額な投資や、大型の焙煎機を設置するためのスペース、そして、コーヒー豆を自家焙煎するための技術習得などが必要だった。

今回スタートする「ROASTELIER by NESCAFE」のサービスは、それらの問題を解決し、自家焙煎に取り組みやすくした。焙煎機は幅68cm×奥行46cm×高さ93cmのコンパクトなサイズのため、狭いスペースに大規模な工事不要で設置できる。タッチパネルで操作でき、QRコードを読み込めば、産地ごとに最大6通りの焙煎レシピが選択可能だ。リース価格は月々44000円という。

専用のコーヒー豆は、厳選したコーヒー生豆をプレロースト(事前焙煎)し、水分量を調節することで品質を一定に保てることが特徴。ネスレ独自の「プライムロースト」技術により開発されたシングルオリジン(単一原産国から選んだコーヒー豆)である。

ネスレ日本の常務執行役員であるジェローム・プジェ飲料事業本部長は、3月23日に開かれた新サービスの発表会で、「新しい世代のイノベーション(革新)として、(外食店など)プロの方々向けのソリューション(解決策)を発表する。これは、ネスレの長きにわたるコーヒーへの情熱や専門知識、焙煎のノウハウなどを組み合わせ、最先端の技術を活かして提案するものだ」とした。
ネスレ日本 プジェ本部長

ネスレ日本 プジェ本部長

 
もともと、「ネスカフェ」は日本で最も飲まれているコーヒーであり、杯数ベースでは日本のコーヒーの約4杯に1杯が「ネスカフェ」である。しかし、共働き世帯の増加など家庭外で活動する機会が増える傾向になり、ネスレは職場・オフィスなどにおいて、無料でコーヒーマシンを提供し、定期的にコーヒーの専用カートリッジを届けるサービスの「ネスカフェ アンバサダー」プログラムなどに取り組んできた。
 
さらに、業務用向けの活動としては、「ネスカフェ」の需要を促進するための成長ドライバーとして、タッチポイントを増やす活動を行い、業務用の「ネスカフェ」コーヒーマシンで、ホテル、レストラン、レジャー施設などで展開を進めていた。
 
しかし、品質を追求したコーヒーショップやカフェ向けのレギュラーコーヒーの領域は、まだ十分展開できていなかったという。新サービスは、こだわりの自家焙煎豆の提案であり、「ネスカフェ」はいよいよサードウェーブなどの本格コーヒー市場に向けた活動を開始した。
 
ネスレ日本アウトオブホームビジネス部の橋本研吾部長は、以下の通り語る。
 
「今回のソリューション(解決策)でアウトオブホーム(家庭外)のネスカフェは、業務用レギュラーコーヒーの市場に参入する。外食店では、焙煎所を併設したコーヒーショップが増え、家庭用でも自家焙煎できるマシンが発売されている。コーヒーのトレンドは、豆の産地や抽出方法に続き、次は焙煎が注目されるだろう。一般的に焙煎したコーヒー豆は、流通過程で時間が経過してしまうことが多いため、焙煎したてのコーヒーを体験できる機会は非常に限られていた。だが、新サービスにより、より手軽に焙煎したてのコーヒーを提供できるようになる」。
 
「ネスレでは、この焙煎したてのコーヒー豆から抽出するコーヒーを、“フレッシュリーローステッドコーヒー”と名づけ、新たなコーヒー体験として提案する。華やかな香りと、鮮やかで広がる味わいが特徴だ。店内で焙煎するという本格感の演出も楽しんでいただきたい」とした。
 
そして、このコンセプトを味わえる旗艦店として、ネスレ日本は「ROASTELIER by NESCAFE 三宮」(兵庫県神戸市)を3月27日にオープンする。フレッシュリーローステッドコーヒーによるコーヒーの魅力を最大限に引き出すための抽出方法は、ワールドブリュワーズカップ2016のチャンピオンで、PHILOCOFFEA(千葉県船橋市)の粕谷哲オーナーが監修した。

ネスレ日本「ROASTELIER by NESCAFE 三宮」

ネスレ日本「ROASTELIER by NESCAFE 三宮」

 
粕谷さんは、今回のサービスについて、「まず、豆のクオリティが非常に高い。100%アラビカでこれまでにないクオリティである。焙煎は難しいが、今回はすでに組み込まれている事前焙煎で、しかも(焼き方は)いくつもバリエーションがあるので、お店の独自のブレンドを作れるのは大きな武器だろう。業務用でこのようなサービスは聞いたことがない。(三宮の店舗では)焙煎直後の香りが最も感じられるようなレシピにしている。フレッシュなコーヒーを楽しんでいただきたい」と話した。
 
「ROASTELIER by NESCAFE」のサービスは、昨年取り組みを開始したギリシャ、北欧に続いて日本が3番目。アジアでは最初の国となる。プジェ本部長は、日本にいち早く導入した背景について「私達のソリューションに自然な形でフィットしていると考えたためだ。日本はコーヒー文化が非常にしっかりとしたものがあり、多くの消費者がコーヒーへの情熱を持たれている。最高の品質の追求と、完璧な形でお客様へのサービスを極めることを続けていく」と話した。