日本コカ・コーラと全国5社のボトリング会社などで構成されるコカ ・ コーラシステムは7月20日、「多様性の尊重」に関する取り組みの一環として「LGBTQ+アライのためのハンドブック」を策定し、一斉導入した。

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“LGBTQ+”とは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスチョニング/クィアの頭文字をとった言葉で、性的マイノリティを表す総称のひとつ。また、“アライ”とは、自身が性的マイノリティであるかどうかによらず、積極的にLGBTQ+を理解し、サポートする人を指す。同盟・支援などを意味する英語「ally」が語源となっている。

コカ・コーラシステムでは全国約2万人の従業員にハンドブックを配布するとともに、日本コカ・コーラの企業ウェブサイトでも全内容を公開。LGBTQ+への理解促進を検討するあらゆる企業・団体は無償で活用できる。すでに複数企業から申し出があり、パナソニックグループなどが導入する。

日本コカ・コーラのホルヘ・ガルドゥニョ社長は、7月20日の会見で次のように話した。「世界的にもインクルーシブな(多様性を尊重する)ブランドを自負するコカ・コーラの使命は、システム内のLGBTQの従業員を支援するだけでなく、社会全体が協力し合い、地域社会のインクルージョン(多様性の尊重)と平等を向上させるためのインスピレーションを提供することだ」。

今回の「LGBTQ+アライのためのハンドブック」は、LGBTQ当事者をサポートし、偏見・差別のない職場環境を目指すために制作したという。内容はLGBTQ+についての基本的な解説、歴史、世界・日本の同性婚状況、サポートできることなどを解説した。

日本コカ・コーラのパトリック・ジョーダン人事本部長は、今後の予定について次のように話す。「8月下旬にシステム全社向けに研修を実施する。また、プライドハウス東京を通じてハンドブックの活用を呼び掛ける」。

プライドハウス東京は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催を契機に、団体・個人・企業・大使館が連帯して立ち上げたプロジェクト。性的マイノリティに関する情報を発信し、さまざまなイベントやコンテンツを提供している。

日本のコカ・コーラシステムは、これまでも社外に向けては、同性婚の法制化を求めるキャンペーン(2020年)、LGBT平等法の制定を目指すキャンペーン(2021年)に賛同。さらに、「東京2020オリピック・パラリンピック開会式」や「東京レインボープライド2022」などのイベントでLGBTQに関する啓発活動を推進し、メッセージを訴求した。社内では同性パートナーにおける就業規則を改訂してきた。

なお、説明会には「LGBTQ+アライのためのハンドブック」を監修したプライドハウス東京の松中権代表と、パナソニックホールディングスの三島茂樹DEI推進担当執行役員も出席した。