〈減収傾向から一転、上位の好調目立つ〉

上場食品メーカー97社の18年3月期中間期(第2四半期)決算は、昨年の円高による為替換算の影響による減収傾向から一転、円安傾向もあって単純平均で4・2%の増収となった。一方、利益面では輸入原料価格の国際相場の安定もあって、全体での平均営業利益率は前年中間期の5.04%を上回る5.19%と本紙が連結中心に統計をまとめた05年3月期中間決算以来、最も高くなった。ただ営業増益は45社と15年3月期中間以来の低い数値となった。

〈下位も通期で増収見込む〉

本紙は上場企業のうち18年3月期第2四半期決算(一部1月および2月期)実績を集計した(連結83社、非連結14社、合計97社)。

連結ベース(非連結含む)で見た売上高は増収が67社で前年の50社から17社の増加となった。減収は45社から27社へ大幅に減少した。

97社の合計売上高は8兆6184億円で前年比4.2%増(比較可能メーカーのみで集計)。なお単純に合計したため、外食や食品以外の分野が含まれるし、一部連結子会社の2重カウントがある。

食品メーカー大手は少子高齢化、人口減社会を背景にアジアなど海外事業へのシフトが進んでいるが、昨年は急激な円高によって海外売り上げの円貨換算が目減りした。しかし、今年は逆に円安傾向であり、円貨換算にはプラスに働いた。特に上位20社に限ると減収は1社、上位40社に広げても減収は4社。上位社が全て海外事業に力を入れているわけではないが、今上期は上位の好調さが目立った。通期売り上げ予想の合計(比較可能メーカーのみで集計)は17兆4725億円で4.4%増。上期よりやや増加しており、下期の回復傾向を予想している。為替相場は112円前後と推計しており、大きな変化はないことから、海外・国内で一定の増加を見込んでいる。なお、下位メーカーでも通期売り上げは強気な増収を見込むメーカーも目立つ。

一方、利益面でも上位社が好調だ。営業利益増益は45社と前年の70社から大きく割り込み半数に満たない。減益が41社、赤字が8社と半数以上を占める。経常増益は54社(前年64社)を数える。全社平均の対売上高営業利益率(営業赤字もマイナスでカウント)は5.19%と0.13P上昇した。本紙が連結中心に統計をまとめた05年3月期中間決算以来最も高い。15年まで3%台で推移していたが、この3年で一挙に1.5P程度上昇した。一般的には製造業の営業利益率は5%が適正水準といわれており、ほぼ近い水準となった。

ただ営業増益が45社と少ないにも関わらず、利益率が過去最高となったのは、これも上位メーカーが好調だったのが要因。上位10社では減益はわずか1社で9社増益、30社に広げても増益が20社を占めた。

また上期平均の為替レートは1ドル=約111円、前上期は106円で5円程度の円安となったが、農産物原料の国際相場および原油などエネルギー価格も落ち着いていることなどで、コスト低減につながったようだ。業種別に見ていく。製粉・小麦粉関係の10社合計売上高は0.6%増。営業利益率は4.64%に向上した。食用油7社の合計売上高は4.3%増。大手の海外事業が好調だった。利益面はやや苦戦も営業利益率は5.7%を確保。

調味料は最大手の味の素、キッコーマンとも売り上げ、営業利益とも好調で全体を牽引。国内もまずまずだった。営業利益率は大手2社が高いが中堅も堅調で全体では7.78%と業界平均を大きく上回る。畜産10社は食肉需要が好調なことから売り上げ合計は6.5%増、大手が増益したが営業利益率は3.19%と低い。菓子10社は上位2社の売り上げが伸びず、合計売上高は1.7%増にとどまった。しかし営業利益率はやや低下したが7.64%と高水準。

〈食品産業新聞2017年11月23日付より〉