〈新型コロナ対策〉「3日に1回」のスーパーの買物でも“密”を避けるために ~購入リストやコンビニの活用を~

小池都知事が日々の買物を「3日に1回程度」にするよう要請
東京都の小池百合子知事は4月23日、新型コロナウイルス感染症対策として、4月25日から5月6日までを対象とする、スーパー・商店街での、密閉・密集・密接の「3密」を解消するための取り組みを発表し、都民に対しては、日々の買物を「3日に1回程度」にするように要請した。また、食料品などは十分な供給がなされており、必要以上の買いだめをしないように求めた。事業者に対しては店舗の混雑緩和策として、高齢者・障がい者・妊婦など専用の買物時間の設定や、買物カゴ数を制限することによる入店抑制を求めている。
農水省「『密』を避けて気持ちよく買い物をしていただくために」

農水省「『密』を避けて気持ちよく買い物をしていただくために」

 
不要不急の外出の自粛要請の中で、生活必需品の買物が制限されないとなると、人々が気兼ねなく行ける場所となるのがスーパーマーケットだろう。しかし、スーパーで3日に1回の買物となると、まとめ買いで滞在時間が長くなる。その時間を減らすためにもコンビニエンスストアなどをもっと活用してもいいのではないか。
 
大型スーパーへ買物に行くと、店内のベンチで昼寝している人を見かけて気になっていた。用もないのに来て、長時間滞在する客が後を絶たない光景が見られる。イートインスペースの閉鎖は進むが、ベンチの撤去までは至っていないスーパーも多い。買いだめを防ぐには買い物カート使用禁止という手もあるかもしれない。適量を上回るまとめ買いをしてしまうと滞在時間が伸び、会計にも時間がかかり、レジ待ち時間も長くなる。
 
来店頻度と買上げ点数という関係があり、頻度が上がれば点数は下がるが、頻度が下がれば、まとめ買いで点数が上がる。東京都では、4月25日から買物の頻度を下げ、3日に1回程度にすることを都民に求めている。ただ、密を避けるためには、購入商品の事前メモ(購入リスト)の作成のほか、コンビニエンスストアやネット通販も活用し、スーパーマーケットでは必要なものだけを買って、滞在時間を極力短くする工夫が買い物客にも求められている。
 
スーパーにおける新型コロナ感染症対策は、東京都だけでなく全国でも必要だ。農林水産省は、ホームページで“「密」を避けて気持ちよく買物をしていただくために”と題し、買物時の注意点を紹介。内容は、「できるだけ少人数で買物にいきましょう」「お店での滞在時間をできるだけ短くしましょう」「混雑を避けて買物をしましょう」とした。
 
また、一般社団法人全国スーパーマーケット協会は「お客様へ5つのお願い」を発信している。同協会事務局では、「わかりやすく伝えていただくべく、多数のお願いしたいことの中から下記の5点に絞り、発信を行いました」と発信の背景を会員に説明している。
 
【全国スーパーマーケット協会「お客様へ5つのお願い」】
〈1〉「マスクの着用を」

政府の配布するマスクもご活用ください。
 
〈2〉「入店人数を抑えて」
店内混雑緩和のため、極力、人数を抑えて買物をお願いします。一方で、お子様を留守番させられないなど、事業のある方もいらっしゃいますので、ご理解とご配慮をお願いします。
 
〈3〉「距離をとって買物を」
精算を待つ際は、前後の距離をとってください。また、売場内でも他のお客様や従業員との距離を保って買物をお願いします。
 
〈4〉「短時間で買物を」

買物前に購入する商品をメモしておく、メニューをある程度決めておくなどで、商品を選択する時間を短縮できます。また、店内での友達や知り合い、従業員との会話も控えていただき、コミュニケーションは買物後に店の外などでお願いします。
 
〈5〉「不要な問合せは避けて」
店頭や電話などでの在庫確認や入荷問合せ、取り置きや予約などの要望、あるいは過剰、悪質な苦情・クレームなども多く、その対応により精算や補充陳列などの作業が遅れ、混雑が増す状況を作りだしています。ご配慮をお願いいたします。