まいばすけっと1000店達成、都市型小型スーパー、15年かけて

まいばすけっと1000店目の「大森北1丁目店」(東京都大田区)
イオングループで首都圏にコンビニ規模の小型食品スーパーを展開する「まいばすけっと」(横浜市)は1月14日、「志茂4丁目店」(東京都北区)と「大森北1丁目店」(東京都大田区)を同時オープンし、総店舗数が1001店に達した。

2005年12月に横浜市に1号店を出店してから、15年1カ月をかけての1000店超えとなった。展開エリアは長い間、東京都の23区と武蔵野市、神奈川県の横浜市と川崎市に限定してきたが、2021年10月から、23区に隣接する千葉県市川市、埼玉県川口市への出店も始め、毎週金曜日に1~4店を開店する出店ペースを維持している。

イオンは1980年代から、クルマ社会の浸透に合わせて、出店エリアを駅前から郊外に移している。そのため、主力業態がショッピングセンターや総合スーパーの郊外型大型店で、人口の都心回帰が始まった2000年代以降、都心に店舗網がないことが弱点だった。その弱点克服のために出店を開始したのが「まいばすけっと」だった。

売場面積30坪クラスのコンビニ規模で、店内加工は行わず、生鮮食品や惣菜はすべてプロセスセンターからの供給になる。ドミナント展開することにより、店長は1人で同一エリアの3~5店程度の店長を兼務し、社員は店長のみという徹底したローコスト運営を取ることで、家賃の高い都心への出店を実現してきた。加工食品はイオンのプライベートブランド「トップバリュ」中心の品揃えで、物価が高い都心エリアで安さを訴求し、コンビニとは異なる独特の存在感を放ってきた。

〈食品産業新聞2022年1月31日付〉