◎「骨・関節」10%超、「記憶力・認知」倍増

「栄養機能食品」「特定保健用食品」(特保)に次ぐ、機能性を表示できる第3の制度「機能性表示食品制度」が一昨年4月1日にスタートし、2年が経過した。

初年度は310件の機能性表示食品の届出が受理され(うち6件は撤回したので304件)、2年目は3月末までに513件が受理された。累計は817件。直近の4月26日まででは、累計874件に達している。企業数は初年度で100社に達し、2年間では230社を超えた。健康食品業界は当然のことながら、食品業界にとっても、新たな訴求方法として活用できれば、大きな可能性がある。

機能性表示食品制度は、16年4月からオンライン手続による届出に変更され、さらに11月からは政策調査員を6名増員したことにより、公表件数は月平均25・7件から60・7件に増加し、届出資料の確認は92日から56日に短縮された‐と消費者庁は説明している。また、検索システムの導入により、日付、メーカー名、商品名などで検索できるようになった。

一方、制度の見直しを目的とする「機能性関与成分の検討会」が16年に11回開催され、糖質、糖類は、フラクトオリゴ糖、キシリトール等、L‐アラビノース、ラクチュロース等は対象とすること。ビタミン、ミネラルは、栄養機能食品制度で別途検討することとなった。今後は、これらを踏まえて策定される新ガイドラインの公表を待つことになる。

16年度に受理された513件を機能別に見ると(複数の機能が120あるので延べ633件:表1)、「中性脂肪・体脂肪」(147件)が圧倒的に多いが、15年度と比べると、比率は9・2%縮小した。「血糖値」「胃腸・整腸」「コレステロール」を加えて食関連と捉えると、全体の47%となる。血糖値、胃腸・整腸の比率は拡大したが、食関連全体としては縮小した。

これ以外では、骨・関節、肌、血圧、ストレス、記憶力・認知、疲労、血流と、多くの項目で比率が拡大しており、特に、「骨・関節」(65件)は、「胃腸・整腸」(70件)に迫っている。「記憶力・認知」はまだ30件だが、比率は倍増。「疲労」(27件)も倍増した。

◎「血中脂質の酸化抑制」が初登場

なお、新しい機能としては、15年度は、「肝機能(の維持)」が初めて登場したが、16年度は、「血中脂質の酸化抑制」が初登場した。

商品名は、「飲むアスタキサンチンAX」(16年11月8日受理)と「ASTALIFT(アスタリフト)サプリメント」(同11月11日受理)。「(機能性関与成分)アスタキサンチンは、抗酸化作用により、血中脂質の酸化を抑制する機能性が報告されている。また、肌の潤いを守るのを助ける機能性が報告されている」-と記載されている。

機能性表示食品を巡っては、事務処理もスムーズになり、続々と届出が受理されて、間もなく1000品目に迫ろうかという勢いである(6月中に到達か)。品目数が増えてくるに連れ、様々な売場で存在感が増していることを感じられるようになってきた。

しかし反面、規模が拡大すれば、その分問題が発生する可能性が高まるのも否定できない。今後、業界としては、7団体で構成される一般社団法人「健康食品産業協議会」の連携、適正な表示や広告、安全性の確保(例えばGMPの義務化)などにより、さらに信頼される健康食品業界を志向していくことが重要となる。