〈仙台市高砂学校給食センターHACCP導入までの軌跡と地域連携HACCP導入実証事業の成果〉

フードシステムソリューション2017で学校給食関係者の注目を一際浴びたのが、9月14日に開催された「HACCP制度化に向けた学校給食施設の取組み」シンポジウムだ。(公社)日本食品衛生協会学術顧問の丸山務氏がコーディネーターを務め、同協会HACCP事業課の太田敬司課長が学校給食施設に求められるHACCPの概要を解説。そして、仙台市から委託された地域連携HACCP導入実証事業に係るコンサルタント業務として実施された仙台市高砂学校給食センターの取組みを紹介した。

その後、同センターの運営事業者である(株)東洋食品の松田繁幸氏が、現場からの視点を織り交ぜながら具体的な取組み内容と仙台HACCP最高位の5つ星を獲得するまでの経緯を発表した。学校給食の衛生管理はHACCPの考え方に基づいて行うことと文部科学省の「学校給食衛生管理基準」に明記されているが、学校給食施設にそこまで浸透していない。約300名の学校給食関係者が会場に詰め駆け、同シンポジウムに熱視線を注いだ。

(公社)日本食品衛生協会の太田敬司氏は「運営事業者である(株)東洋食品は、いずれの提案も前向きに検討・実施された。その結果、仙台市高砂学校給食センターは全ての給食についてHACCPを導入でき、より良い給食に繋がっていると聞いている。給食調理施設ならば基準Bでよいと考える方が多いと思うが、調理施設でも基準Aを導入できることが、実証事業で明らかになった。より安全・安心な給食を目指す上で、当該事例も参考にしてほしい」と求めた。

(株)東洋食品の松田繁幸氏は「HACCPに取り組んでいる、あるいは取り組む予定の企業様は、まずHACCP導入は1人ではできないので、いろいろな方々を巻き込んで欲しい。皆さんが思っているほどHACCPの導入は難しくない」と述べ「実際、『学校給食衛生管理基準』や『大量調理マニュアル』などHACCPに基づく衛生管理で日々、業務を行っているのだから、それに似ているものと考えて欲しい。書類作成で大変になると思うが、諦めずに根気強くHACCPに向き合い、安全・安心な給食の提供に努めて欲しい」と語った。

〈月刊メニューアイディア2017年11月号(フードシステムソリューション特集号)より抜粋〉