介護食品の開発・提供に取り組む企業から構成される日本介護食品協議会は、去る6月1日、会員企業82社を対象に集計した2018年(1~12月)のユニバーサルデザインフード(UDF)生産統計を発表した。

UDFは、日常の食事から介護食まで幅広く利用できる食べやすさに配慮した食品。「かたさ」や「粘度」の規格により、

▽区分1=容易にかめる
▽区分2=歯ぐきでつぶせる
▽区分3=舌でつぶせる
▽区分4=かまなくてよい

――の4つの統一区分を設け、利用者がこれらの表示を目安に、利用に適した製品を安心して選べるよう、パッケージに必ずUDFマークと区分を表示している。現在2,103品目が登録されており、レトルト食品や冷凍食品などの調理加工品や、飲み物や料理にとろみをつける「とろみ調整食品」がある。
2018年のUDF生産量・金額

2018年のUDF生産量は前年比10.2%増の24,174トンで、生産額は同14.9%増の28.7億円。いずれも2ケタ増の伸びを示し、好調に拡大した。
 
市場全体に占める販売先の構成比は、業務用が74.3%(前年は76.9%)、市販用は25.7%(同23.1%)と、市販用の比率が向上。介護食品市場は施設や病院の給食等に利用される業務用が中心で構成されているが、近年は高齢化や介護食品の販売環境の整備により、数量的にはまだ小さいが、市販用が徐々に拡大してきている。
 
市販用の生産量は前年比22.7%増の6,220トンで、生産額は同16.1%増の94.2億円。常温品が中心で、販売先として総合スーパーの他、ドラッグストアでの配荷率が高まっていることが成長を後押ししている。
 
市販用のうち、前出の区分では「かまなくてよい(区分4)」の引き合いが高まっており、18年度は前年比50.8%増と大きく増加した。
 
市販用の各区分の構成比率をみると、「容易にかめる(区分1)」から順に13.1%、18.5%、23.9%、44.4%となっており、区分4の割合が高いことから、在宅でのミキサーやペースト食の調理について、介護者の負担軽減の観点から積極的に活用されている様子が分析できる。
 
また、生産量は少ないものの「容易にかめる(区分1)」の前年比も34.4%増と高い伸びを示している。
 
このように、介護食品市場は業務用が中心で構成されているが、行政は在宅介護を推進する方向性を示しており、生活者の介護食品に対する認知率は年々高まっていることも相まって、市販用の比率はさらに高まる見込みだ。