日清医療食品が職場環境改善・帰属意識向上に取り組み、「第2回NSF ~日清スポーツフェスティバル~」レポート

「第2回NSF ~日清スポーツフェスティバル~」
日清医療食品は吉野家とモスフードサービスと提携することにより、塩分を抑え食べやすくした牛丼やハンバーガーを病院・介護施設内で提供し外食気分を創出する「みんなの日曜日」など、食の楽しさの向上に日々取り組んでいる。また同時に、クックチル商品「モバイルプラス」や上記の「みんなの日曜日」を導入することで、事業所の省力化と作業負担軽減、社員の有給休暇取得促進などを積極的に進めている。

11月4日には社員運動会「第2回NSF ~日清スポーツフェスティバル~」を多摩フットサルステージ(東京)で開催し、社員間の交流を促し、事業所で勤務する社員と所属支店との交流が希薄になりがちな給食サービス受託業務の課題解決に取り組んだ。約300人(東京支店勤務の約5%)の社員が集まり、汗と笑顔がはじけた楽しいイベントとなった同社の職場環境改善の一端とその狙い、社員の声を紹介する。

〈渡辺支店長「社員間の結束力とコミュニケーション、楽しい職場環境が大切」〉
「私たちは食を通して、人々の健康を支え喜びをお届けしている。お客様に喜びと感動を与えるサービスを提供するためには、社員間の強い結束力と良好なコミュニケーション、そして楽しく仕事ができる環境が大切である」。

開会式で、渡辺修 東京支店支店長はこう狙いを語った。かつては、多くの企業が福利厚生や社員の帰属意識向上、横のつながりの強化を目指し開催していた社員運動会も、時代の変遷とともに下火になった。人手不足で社員の帰属意識向上が求められる中、同社はもう一度原点に立ち返り、社員と企業の結び付きを高めるため、昨年に初めて同イベントを開催した。予想以上の盛り上がりを見せ、社員から「ぜひ参加したい」との声が多数寄せられたため、今年も実施となった。家族も参加できるので、子どもたちは綿あめ・ポップコーンの提供に喜び、子ども向けイベントに熱中。日頃多忙でできない家族サービスとして家族で和気あいあいと楽しむ風景も多く見られた。

〈交流促進で業務連携を円滑化〉
東京支店は5課制で業務管理しているので、5課対抗で競技する。参加者はオレンジ、レッド、グリーン、ピンク、ブルーのいずれかの色のT シャツを着て、動きやすい恰好で仲間たちと談話し、記念写真を撮るなど運動会を大いに楽しんだ。種目は、ジャンボボウリング送りや、段違い玉入れ、障害物競争、綱引き、ジャンボバトンリレーなど9競技。運動会といっても皆真剣だ。課の栄誉にかけて優勝を目指しているため、勝敗結果に一喜一憂する。手に汗握る展開に応援は次第に大きくなり、ハイタッチで喜びを共有する方やガッツポーズをとる方も。4択クイズでは、「渡辺支店長が最近購入したビジネスアイテムは何か?」など、支店関係者のトピックがお題にされたが、参加者のほとんどが難なく正解。日頃から情報共有に努めている結果が伺えた。

参加者に取材すると、「ヘルプで違う事業所に行く際や、来てもらう際の連携がうまくいくきっかけになる。参加できてうれしい」と話す人ばかり。また、各チームには外国人技能実習生も多く参加しており、入社3年のベトナム人、グエン ティ ルワンさんは「会社のメンバーと交流したくて参加した。コミュニケーションができると、仕事もうまくいく」と参加理由を語り、チームのメンバーと一緒に勝敗を楽しみ、積極的に競技に参加していた。

〈モバイルプラス・みんなの日曜日の導入効果〉
このようなイベントを開催できるのも、業務効率化や労働状況の確認を進め、調理現場の省力化につながる「モバイルプラス」や「みんなの日曜日」を導入しているから。乳井真一 取締役総務本部長にその導入効果を尋ねると「モバイルプラスを活用すれば、調理時間や提供人数の削減が可能となり、効果が出ている所では約3~ 4割前後の削減ができたところもある。また、食事サービスの向上だけでなく、社員さんの労働環境の改善にもつながる」という。また、吉野家やモスフードサービスなど外食企業と提携し、塩分を抑え食べやすくした牛丼やハンバーガーを病院・介護施設内で提供する「みんなの日曜日」では、「徐々にではあるが、有給休暇取得率も上がってきている」と、その効果を強調する。

例えば、東京リハビリテーションセンター世田谷では営業部門の努力が奏功し朝・昼・夕3食250食を全て「モバイルプラス」で提供している。宮下チーフは「出勤人数も減らせて朝の早出もなくなり大変助かっている。献立不要で作業負担が軽減できる。事業所では温めて盛付け、提供できるから、禁食対応、食形態変更だけだ」とメリットを語る。

〈乳井取締役「社員の皆さんが勤めて良かったと思える企業へ」〉
楽しい運動会もあっという間に終わり閉会式に。優勝の栄冠は2課のレッドチームが獲得した。萩野チームリーダーは「チーム一丸となって頑張った。昨年の最下位からリベンジできて嬉しい」と喜びを語り、「来年、再来年も優勝したい」と意欲を示した。

乳井取締役は「私たちは業界のリーディングカンパニーとして牽引する立場にある。高齢化と労働人口減少の中でも業務継続ができるようにするためには、社員の皆さんが勤めて良かったと思える企業にする必要がある。社員さんが満足して働けるからこそ、より質の高いサービスが実現でき、より多くの方が満足していただける食事サービスの継続が実現される」と抱負を語る。

令和の食事サービスにおいては、離職を防ぎ社員満足度を向上させ同社のような職場環境改善がより一層求められるだろう。日清医療食品の取り組みは続く。

「第2回NSF ~日清スポーツフェスティバル~」参加者ら

「第2回NSF ~日清スポーツフェスティバル~」参加者ら