日清医療食品は心臓の専門病院である榊原記念病院(東京都府中市、307床)と共同で、先天性心疾患の患児の食育に関する情報を掲載したウェブページを2021年3月22日に公開した。講演やレシピの動画を通して、家族で楽しく一緒に、体と心臓にとって適正な生活習慣について考え、維持していくための情報を届ける。

先天性心疾患とは、生まれつき心臓や大血管に何らかの異常を持っている状態のことをいい、およそ100人に1人の割合でみられる。近年、診断と治療技術の進歩はめざましく、治療を受けた多くの赤ちゃんが成長し、通常に近い生活を送ることができるようになったが、その一方で、先天性心疾患を持つ患者は成人期を迎えて心不全を起こすこともあり、その際、肥満や高血圧を合併していることで治療が難しくなる場合も多い。

榊原記念病院によると、その一因には「小児期から続く食習慣がある」と考えられ、「食事制限のほかに、食事に時間がかかる、運動でのカロリー消費が難しいことなどが、適正な食習慣を身につけることを難しくしている」という。

そこで、食事が心疾患の患児の成長に重要であることや、患児が適切な食生活を続けるためのポイントを分かりやすく伝えようと、開設したウェブページにて、栄養や運動に関する講演や料理レシピを動画にて紹介し課題解消に挑む。

日本では2019年に、循環器病対策基本法と成育基本法が施行され、患児の医療・福祉の充実や移行医療、就業・就学支援の促進が、施策として実施される見通しである。「患児の生活環境の改善に資する『医と食育』は国策にも沿った企画になっている」(広報担当者)。

ウェブページでは、「さば缶のアーリオオーリオパスタ」や「カップ寿司」、「野菜ごろごろグラタン」など9点の料理について、約1分〜1分30秒間のショートムービーで調理過程を紹介している。音楽を挿入し、親子で楽しく視聴可能だ。

講演動画では、「食育」の観点から、児童の成長発達と獲得すべき食行動について紹介している。栄養面からは、バランスの良い食事についての説明と紹介レシピにおける工夫点を解説。運動面では、成長過程で心臓と栄養と食事は強く関係していることと、先天性心疾患の患児が遊びの中で体作りができる運動の一例を紹介する。

動画には、榊原記念病院の医師、管理栄養士、小児看護専門看護師、理学療法士と日清医療食品の調理師が出演し、それぞれの立場から栄養の適切な摂り方と運動の重要性を訴求する。

「子どもにとって食事は、心身の発達を促すために、また、自らの力で生活習慣を積み重ねるために重要な『食育』の場でもある。インターネットが発達した現代だが、先天性心疾患の患児をもつご家族が子育ての参考にできる正確で具体的な情報は多くない。動画公開で心疾患の患児の適切な食生活をサポートし、その健全な成長に少しでも寄与できれば」と広報担当者は抱負を語る。

日清医療食品と榊原記念病院は今後、コンテンツを継続的に増やしていく予定だ。

◆ウェブページ「第2回『心臓病を持つお子さんの“医”と“食育”』」