あきんどスシローの持株会社であるスシローグローバルホールディングスはこのほど、「羽田市場」を運営するCSN地方創生ネットワークと資本業務提携を結んだ。同社は「羽田市場」のブランド名で、日本全国の鮮魚を空輸などにより羽田空港に集積し国内外の小売りや飲食店に販売するベンチャー企業。資本業務提携を締結することで、日本各地の地元で取れる旬の国産天然魚をスシロー全店舗での販売を目指す。魚価高騰の煽りを受ける回転寿司業界だが、調達面で他社にはない強みを持つことで、さらなる業績拡大を目指す意向だ。

『地元の旬の天然もの!スシロー×羽田市場』と題し15日から1日数量限定で販売を開始する同プロジェクトの第一弾商品は、北海道で水揚げされた「生甘えび」や沖縄、和歌山で獲れた「生まぐろ」、長崎県産「剣先いか」など。全て税抜180円。

13日に都内で開いた「34期事業戦略発表会」の席上で、あきんどスシローの水留浩一社長は「期間限定ではなく継続的な取り組みとして、『羽田市場』の鮮魚をスシロー全店で提供する。地元の漁師、日本の漁業の活性化にもつなげていきたい」。CSN地方創生ネットワークの野本良平社長も登壇し、「スシロー全店の圧倒的な数量に対応するため、全国の漁師にご協力をいただく。このプロジェクトが軌道に乗れば、間違いなく日本の漁業は元気になると確信している」と、同プロジェクトにかける意気込みを次のように語った。

「34期事業戦略発表会」では、パンケーキなどサイドメニューとして大好評のスイーツ分野の強化を目指し『スシローカフェ部』の発足も発表。第一弾として同日、アップルパイ専門店「グラニースミス」監修の「アップルパイ」(税抜280円)の販売を開始する。同商品の発売に合わせ、ホットコーヒーのリニューアルも発表した。「パンケーキやフレンチトーストなど、老若男女問わず大好評なスイーツをさらに強化する。新たに一つの事業として取り組むことで、次元の異なる展開も目指したい」(水留社長)。

〈通期は増収増益〉

なお、同社が9日に発表した17年9月期(通期)決算では売上収益が前年比5.9%増の1564億200万円、営業利益が22.6%増の92億400万円、当期利益が119.5%増の69億4600万円となった。アニサキス報道の影響で既存店売上高は1.3%減と前年割れとなるも新規オープンは35店舗と順調な成長を見せた。今期も増収増益を見込み、韓国に続く海外2カ国目として台湾への進出を予定する。9月に発表した神明との資本業務提携については現在、白紙の状態で将来的な取り組みについてはこれから協議を進めていくという。

〈食品産業新聞2017年11月20日付より〉