キーコーヒーは15日、収穫後のコーヒーチェリーを氷温熟成すると内部のコーヒー生豆の成分量が増加し、さらにそれを焙煎した結果、香味成分や風味も向上する効果があることを確認し、この効果を活かした新加工技術「KEY Post-Harvest Processing(ポストハーベストプロセッシング)」を開発したと「氷温研究全国大会」で発表した。

氷温熟成とは、食材が凍る直前の温度帯(氷温域)で貯蔵を行うことにより、食材がもつ潜在力を増幅させる技術で、新加工技術は、収穫直後に、コーヒー豆をとりだす前のチェリー状態で氷温熟成を行ない、香味のもととなる成分量を増加させる技術となっている。

世界的にコーヒーの消費が拡大する一方で、地球温暖化による気候変動はコーヒー生産への悪影響と品質の低下が危惧されているが、新加工技術は、生産地の栽培環境の影響を受けることなく、収穫後の加工によってコーヒーの品質向上を実現する可能性を秘めている。

この新技術は、氷温加工発祥の地である鳥取県米子市で11月15日に行われた「氷温研究全国大会」で、同社取締役の川股一雄専務執行役員が講演で発表した。川股専務は、「この技術を活用することにより、標高にして200m高いレベルの品質向上が可能となる。生産地でこの技術を用いることにより、コーヒーの付加価値が向上し、結果として生産者の所得向上にもつなげたい」と語った。

もともと収穫したコーヒーチェリーは、そのまま放置しておくと短時間で腐敗するため、外果皮と果肉を除去する精選と呼ばれる作業を行う。キーコーヒーは、精選前のチェリー状態での氷温熟成効果に着目し、約3年にわたり開発研究所を中心にインドネシア・スラウェシ島トラジャ地方の直営農場で研究を続けてきた。

その結果、コーヒーチェリーを一定の条件下で氷温熟成した生豆に、香味のもととなる「ショ糖」「有機酸」「遊離アミノ酸」における明らかな成分量の増加が認められ、さらにそれを焙煎したコーヒーについても香気、風味上昇を実証することに成功、これをコーヒーの新加工技術「KEY Post‐Harvest Processing」と名づけている。

〈食品産業新聞2017年11月27日付より〉