並盛でも茶碗約3杯分ものご飯の上に秘伝のニンニク醤油ダレを絡めて盛り付けたジューシーで柔らかな豚バラ肉。アントワークスが展開する「伝説のすた丼屋」の看板メニュー「すた丼」は、唯一無二の味と圧倒的なボリュームで、発売から50年近くを経た現在も多くの若者の支持を獲得中だ。店舗数も20年前の3店舗から拡大し、日本全国に77店舗、米国に3店舗を展開している。

1971年、東京都国立市のラーメン店で誕生した「すた丼」は、店主が『若いやつらに安くて旨いものを腹いっぱい食べさせてやりたい』という想いを込め試行錯誤の末、元は“まかない飯”として考案された。他店にはない圧倒的なボリュームとニンニク醤油ダレの味のインパクトが口コミで人気を呼び、商品化。その後、アントワークスとして法人化し、11年のFC事業開始以降、出店を一気に加速した。

飛躍的な成長の理由には、圧倒的なボリュームに加え、他社や家庭では決して真似できない調理工程における職人技があるという。「おいしさの秘密は高火力と中華鍋での調理。低温で油通しし余分な脂を溶かし旨味を閉じ込めた豚バラ肉に、一部の社員のみが製造方法を知る秘伝のニンニク醤油ダレを絡めて、中華鍋を使い高火力で一気に炒め上げる。中華鍋の扱いには職人技が必要で、唯一無二の味を作り上げている」(同社)。

高度な調理技術を有するため、同社が注力するのが人材育成だ。既存店舗や本部での研修を強化することで、全国各地へのさらなる展開と海外での店舗網の拡大、同業態に加え、ステーキや和食業態の事業も拡大し、数年後には株式上場を目指す。唯一無二の味で、今後も日本、さらには世界中の若者を魅了していく意向だ。

〈食品産業新聞 2018年9月24日付より〉