出前館「アリーナデリバリー」本格展開へ、ハーフタイムに素早く受け取り、客席への出前も

出前館「アリーナデリバリー」
宅配ポータルサイト「出前館」を運営する夢の街創造委員会は、今年1月から展開する、スポーツイベントなどへのデリバリーサービス「アリーナデリバリー」を、11月から本格的に展開する方針だ。

「アリーナデリバリー」は出前館のスマートフォン向けアプリから、スポーツの試合会場などに料理や飲料の配達を注文できるサービス。対象席では注文者まで直接商品を届け、対象席以外からの注文は、会場内の出前館ブースで受け渡しを行う。ビール1杯やコロッケ1個でも注文でき、利用料は通常の配達と変わらない。

注文できる飲食店は試合の実施場所によって変わるが、近隣の飲食店だけでなく会場内の出店の商品を注文できることもある。11月9日に川崎市内で開かれたバスケットボール「B.LEAGUE」の試合(川崎市とどろきアリーナ、「川崎ブレイブサンダース」VS「三遠ネオフェニックス」戦)でも同サービスを実施した。

拮抗する展開のまま迎えたハーフタイムに多くの観客は飲料や食べ物を求めてロビーへと繰り出す。その中で、出前館のサービスを利用すると、並ぶことなく商品を受け取ることができた。一部の席では料理が席に直接届くため、試合の大事な場面を見逃すことがない。ブースでの商品の受け渡しもわずかな時間で終わるため、店に並ぶのに比べて時間は圧倒的に短い。

これまで「アリーナデリバリー」は、格闘技やバスケットボール、eスポーツなどの試合で計7回実施し、今後は別のイベントでの展開も視野に入れている。

同サービスの責任者を務める末本直太氏は「こうしたイベントだと飲食の待ち時間が長いこともあるため、並ばずに席まで食べ物が届くのは利便性の高いサービスではと考えている」と話す。客単価は約1,000円と決して高くはないが、それでも「こうした文化が根付けばいいなと思い取り組んでいる。出前館自体の利用拡大にもつながれば」と語った。