くら寿司「極み熟成AIまぐろ」発売、コロナ禍での“新しい仕入れ様式”

くら寿司「極み熟成AIまぐろ」と「TUNA SCOPE」使用画面
〈まぐろ職人の目利きを学習したAIアプリを業界で初めて導入〉
回転寿司チェーン「無添くら寿司」は、海外渡航などが難しいコロナ禍における「新しい仕入れ様式」として、ベテラン仲買人の目利きを学習したAI技術により、まぐろの品質を判定できるアプリ「TUNA SCOPE(ツナスコープ)」を導入した。このアプリで厳選したまぐろを使った「極み熟成AIまぐろ」を、7月10日から期間限定で販売する。

同社はこれまで、仕入れ担当者が、仲買人や水産会社などと国内外の産地や加工場に足を運び、品質を確認して仕入れを行ってきた。しかし、新型コロナウイルスの影響で海外渡航や国内移動が制限され、現地に行くことが難しくなったことで「仕入のクオリティー維持」が課題になると考えた。

この課題を解決するため、仕入れにおいて、熟練のまぐろ職人の「目利き」を学習したAIアプリ「TUNA SCOPE」を大手回転寿司チェーンで初めて導入する。「TUNA SCOPE」は、株式会社電通・株式会社電通国際情報サービスが開発したもの。まぐろの尾の断面から瞬時に品質を3段階で判定するAI技術だ。精度に関しては、35年のキャリアを持つベテラン仲買人の判断と約90%の一致率を達成したという。

「TUNA SCOPE」を用いてまぐろを選別する様子

「TUNA SCOPE」を用いてまぐろを選別する様子

「TUNA SCOPE」を現地の人が使うことで、ノウハウがなくても遠隔において高精度の選別が可能となり、直接足を運ぶことができない海外でも高品質のマグロのみを仕入れることができるようになった。
 
今回発売する「極み熟成AIまぐろ」(税別200円)は、「TUNA SCOPE」で最高ランクと判定した40kg以上のまぐろを、くら寿司独自の技術で48時間熟成させ、旨み成分を高めた商品となっている。販売期間は7月10日~16日・22日~28日。