ワタミ 150店舗営業再開、計350店舗が稼働、“ワクチン2回で1杯無料”は年末まで延長、感染対策基準「ワタミ安心宣言」も

ワタミの渡辺美樹会長兼社長「ワタミ安心宣言」
ワタミは10月1日、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の解除を受け、居酒屋などの150店舗で営業を再開する。

唐揚げ専門店「から揚げの天才」など、もともと営業を行っていた約200店舗を加えると、全450店舗の外食店のうち、約350店舗で営業を再開したことになる。残りの100店舗は順次再開を予定している。

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営業再開にあたり、店舗で接客を行う全従業員を対象に「抗原検査」を実施するほか、独自の感染症対策の基準「ワタミ安心宣言」などの新たな取り組み開始する。また、6月から実施してきた「ワクチン2回接種で1杯無料キャンペーン!」を12月末まで延長することを発表した。

抗原検査は、接客を担当する全従業員に、2週間に1回の頻度で検査キットを配布し、店舗で検査を受けられる環境を整えるという。従業員は“抗原検査で接客 ワタミ安心宣言”と記されたバッチを着用して接客する。

〈独自の感染対策基準「ワタミ安心宣言」を開始〉
「ワタミ安心宣言」は、各自治体が示している感染拡大防止のガイドラインは既に満たしているが、今回の営業再開にあたり、より高い感染症対策としてワタミ独自で新たに設定したもの。入退店時に来店客の体温測定を行う「サーマルカメラ」の設置や、換気状況を可視化する「CO2センサー」の設置、全テーブルへの消毒液設置などを10月中に順次導入する。これら設備投資に月間1000万円程度を投じる計画だという。宣言の内容は以下の通り。

〈「ワタミ安心宣言」内容〉
1.従業員への抗原検査実施(接客する従業員全員)
2.換気状況を可視化(CO21000ppm以下)
3.飛沫感染予防 (飛沫防止パーテーションなど)
4.全卓消毒液設置(天然成分の除菌剤)
5.入店時の体温測定のお願い(サーマルカメラ導入)
6.調理設備器具の消毒
7.調理中のマスク・手袋を徹底
8.従業員の手洗い・消毒・検温の徹底
9.定期的に屋内換気

「ワタミ安心宣言」の内容

「ワタミ安心宣言」の内容

〈「ワクチン2回接種で1杯無料キャンペーン」は12月末まで延長〉
「ワクチン2回接種で1杯無料キャンペーン!」は、新型コロナウイルスワクチンの2回接種を終えた人に、ドリンク1杯を無料で提供するもの。ワクチン2回接種完了の証明書を提示することで、期間中、何度でも店舗利用ごとに1杯無料となる。ワタミが展開する居酒屋、焼肉、レストラン業態の全店で6月から実施してきた。キャンペーン期間は11月30日までを予定していたが、今回、12月31日までの延長を決定。なお、同キャンペーンの利用状況は、9月は8月の2倍になるなど、徐々に利用が増えているという。

年末まで実施する「ワクチン2回接種で1杯無料キャンペーン」/ワタミ

年末まで実施する「ワクチン2回接種で1杯無料キャンペーン」/ワタミ

10月1日に、ワタミはオンライン記者説明会を実施。同日付で会長兼グループCEOから会長兼社長となった渡辺美樹氏は、今後の居酒屋市場やワタミの施策について、「居酒屋のマーケットは約7割に縮小すると考えている。ただ祖業が居酒屋なので、居酒屋の復活に関して異常な執念を燃やしたいと考えます。今全社を挙げて“新しい居酒屋”の立ち上げに取り組んでおり、12月や1月には、次々と新業態を発表できると思います」と話した。
 
〈「ワクチン2回接種で1杯無料キャンペーン!」キャンペーン概要〉
◆対象期間
2021年6月1日~12月31日
 
◆対象店舗
「ミライザカ」「鳥メロ」「炭旬」「銀政」「しろくまストア」「焼肉の和民」「かみむら牧場」「TEXMEX FACTORY」「WANG’SGARDEN」「にくスタ」「もつりき」「TGI フライデーズ」の全店舗
 
◆対象者
厚生労働省が正式承認した新型コロナウイルスワクチンを2回接種した人