【名古屋発】魚肉ねり製品の製造及び販売を行うかね貞(愛知県みよし市)はこのほど、2月に火災が発生して稼動を停止していた本社工場を再稼働する。7日、再稼働に伴いプレス向けの工場ツアーを開いた。火災を機に約25億円かけて設備を刷新、製造ラインを増設したことで生産能力は従来の1.3倍となる。松原邦夫社長は、「火災は社内を見直すいい機会となった。昨年度の売上高は158億円だったが、今後は200億円を目指してまい進する」と意気込んだ。

同工場は2月21日、4階の揚げ物ラインで火災が発生、稼働を停止していた。その間、千葉県八街市の関東工場を24時間3交代制で稼働し生産をカバー、今期8月までの進捗は前年を少し下回る程度で推移している。火災を期に、同工場の設備を刷新・増強し、9月初めから仮稼働を開始。今月中に本稼働に移行する。

新設備として、魚肉練り製品の原料である魚のすり身を粉砕・攪拌する機器を、サイレントカッターから真空ボールカッターへと変更した。これにより、すり身をきめ細かくでき、口当たりをよくすることができる。また、野菜などの具が入ったねり製品を製造する際に使用するニーダー(攪拌機)を導入。野菜とすり身を別工程で加工できるようになり、食感を生かした製品の製造が可能となる。フライヤーもガス式からIHフライヤーに変更。揚げムラの減少など品質向上に加え、加熱部分の温度が大幅に下がったことで、労働環境の改善と火災リスク低減につながった。

温度管理の面でも新設備を導入、工場全体の壁面に冷蔵パネルを採用した。これにより、従来20℃前後だった室内温度を15℃以下まで下げることができ、労働環境の改善のほか、製品の賞味期限も1日~3日延ばすことができる。また、焼き、蒸し、揚げ工程直後の約80℃の製品を7~8分で5℃以下に冷却するフリーザーを全ラインに導入した。急速に製品を冷やすことで、品質と安全性向上を実現する。このほか、冷凍で納品する惣菜製品のラインには、瞬間凍結方法の一種である「IQF凍結」が可能なフリーザーを入れたことで凍結による品質低下を防止できるようになった。

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