〈下期は「おにぎり丸」育成〉
味の素冷凍食品の岡本達也執行役員マーケティング本部家庭用事業部長は17年度上期の事業展開と下期の方向性について次のように語っている。

「上期の家庭用冷凍食品マーケットは前期比4%増、うち調理品は4%強、凍菜は微増と見ている。調理品のうち食卓品は7%増、弁当品は4%減だが、この間5%減推移だったので少し持ち直している。ここでは当社の『おにぎり丸』の貢献も大きい。マーケットの年度着地は3~5%増か。下期に入った10月の市況も悪くはない。

当社の販売は市場を上回った。要因は45周年の『ギョーザ』が前期を上回り、『若鶏から揚げ』も順調、加えて発売時から好調の『ザ★チャーハン』が大きく伸長、昨年12月発売の『ザ★シュウマイ』が上乗せし、今春の『おにぎり丸』も順調なスタートにあること。

下期も上期と変わらず優位性のある当社技術、ノウハウ、ブランドを活かし、お客からきちんと価値評価をしてもらえる製品を届けるようプロモーション、店頭品ぞろえ、広告活動などを基幹製品に焦点を置いて展開する。また、新価値提案の『おにぎり丸』シリーズを育成、将来に向けた芽を育てること」。

〈「おにぎり丸」シリーズ、次のフレーバー求める買い回り顧客多い〉
味の素冷凍食品の岡本家庭用事業部長は「おにぎり丸」シリーズの上期の状況について、「現在のアイテムは5品。売場に4~5品を揃える店舗が多いが、シリーズ商品の買い回りリピートをするお客が多い。『甘口ポークカレー』の次に『豚角煮』、その次は『ビビンバ』を購入するといったスタイルで、シリーズとしては当社の弁当商材の最売れ筋の『エビ寄せフライ』、『エビシューマイ』などと同等のリピートがある」としている。「一度購入したお客は次のフレーバーを求めシリーズを買い回る。

単品でみると力強い店頭回転品ではないが、シリーズとして、他の惣菜品との露出面積で比較すれば、流通に対して必要十分な売上貢献ができている。『おにぎり丸』は全く新しいカテゴリーであり、新しい市場を作り上げたい」。

12月3日から新たなアイテム「照りマヨ」(25g×4)を発売し、シリーズ6品種に。「春秋の新商品発売時にこだわらず、いいものが開発できたら市場に提案する。販売動向を見てアイテムの改廃も進める」としている。

また、「おにぎり丸」は発売直後の3~4月に広告キャンペーンを展開、「多くのお客に興味を持ってもらった」。HPの「おにぎり丸」ブランドサイトには2ヵ月で40万件のアクセスがあり、話題を集めた「ギョーザステーション」展開時の「ギョーザ」サイトの1ヵ月のアクセスが5万件だったことと比べても「異例のボリュームだった」という。

〈「ザ★」シリーズ、冷食米飯と焼売市場の伸長に貢献〉
また、岡本家庭用事業部長は「ザ★チャーハン」「ザ★シュウマイ」の「ザ★」シリーズについて、次のように説明している。

「『ザ★チャーハン』は引き続き高い伸びを示し、この商品がケースに加わっても他の『炒飯』メニューの落ち込みはない。取扱店は未だに増加し、回転も良い。『ザ★シュウマイ』と2品揃えた販促を行う店舗での成功例は多く、2品の広告キャンペーンは製品認知率アップにつながり、初購買するお客のリピートも増え、理想的なユーザー拡大が進んでいる。それでも『ザ★チャーハン』の購買率はまだ15%程度、伸び代は十分にある。『ザ★チャーハン』から冷凍米飯に入るお客が多い。

『ザ★シュウマイ』も予想以上の販売状況。この10年ほど冷凍焼売市場は前年割れを続けてきたが、『ザ★シュウマイ』の発売以降は冷凍焼売市場の伸長率が最も高く、上期は25%増だった。『ザ★シュウマイ』の貢献が大きいと見ている」。

〈冷食日報2017年12月1日付より〉