〈新石巻工場稼働、冷食事業のさらなる拡大を〉
マルハニチロの伊藤滋社長は5日、年末記者会見行い、①17年度事業の現況②17年度着地見通し③今年度と来年度の事業トピックスなどを語った。

「当社グループは中期4ヵ年経営計画『Challenge toward 2017』の最終年度として持続的成長の実現と中長期の企業価値の向上に向けて、完全養殖マグロ事業の拡大、グローバル領域の収益拡大、冷凍食品を生産する新石巻工場の稼働など成長路線の拡大に引き続き取り組んできた。

上期売上高は前期比4.6%増4,468億円、商事セグメントの84億円増収、海外セグメントの60億円増収をはじめほとんどのセグメントで増収。営業利益は12.4%減130億円だったが、これは魚価高、円安の影響による調達コストの増加によるものであり、主に商事セグメントと海外セグメントが減益となった。経常利益は為替差損の改善により9.5%増151億円、純利益は3.7%増92億円となった。

売上高の17年度計画は、中計の最終年度の目標である9,000億円だが、上期時点の進捗率は50%。全てのセグメントで順調に推移している。第3四半期も順調だ。営業利益と経常利益は既に前期に中計の目標数値を達成したこともあり、今年度は営業利益240億円、経常利益250億円と中計を上回る利益計画としたが、その計画に対して進捗は営業利益が54%、経常利益は60%と好調。現時点で各事業とも順調で計画達成に自信を持っている。

17年度の最も大きなトピックスは新石巻工場の稼働。旧石巻工場は11年の東日本大震災以来、大幅に規模を縮小して操業を継続してきたが、国の復興計画によるスーパー堤防計画地にあり、事業継続が困難になったことから今年4月、石巻市内に冷凍食品事業の基幹工場となる最新鋭の新工場、新石巻工場を新設稼働した。新石巻工場の年間生産能力は最大で6,600t、1人当たりの生産性が旧工場の1.5倍。省エネルギー、環境対応、高水準の品質管理とフードディフェンスを施した。新工場の稼働により当社グループが成長分野と位置付ける冷凍食品事業の生産供給体制が強化されるとともにグループ全体での最適生産体制を目指して生産性効率向上を図り、事業のさらなる拡大を図る」。

〈18年度から新中計、成長戦略は養殖・海外・冷食・介護の4事業で〉
「マルハニチロは中計4ヵ年で再生から成長へ大きく舵を切ることができた。18年度からの新中計ではまず10年後の当社のあるべき姿を考え、その上でさらなる成長に向けて各事業のあるべき姿を求めていく。また、事業の成長と合わせて、当社の認知度及びブランド価値向上を目的としたブランド戦略を新中計とともに明らかにしたい。

当社は新中計で新たなステージに立つ。成長戦略は養殖、海外、冷凍食品、介護の4事業で図り、今後特に成長事業の柱として展開していく」。

〈冷食日報2017年12月7日付より〉