〈船橋工場24時間以上の連続稼働体制、関西工場焼おにぎりライン新設〉
ニチレイグループは12日、年末記者会見を行い、ニチレイ大谷邦夫社長、ニチレイフーズ大櫛顕也社長、ニチレイフレッシュ金子義史社長、ニチレイロジグループ本社松田浩社長が17年度事業の進捗と18年度の方向性を説明した。この中でニチレイフーズ大櫛社長は加工食品事業の施策と進捗、中計「POWERUP2018」の最終年度の見通しについて語った。「17年度業績は増収増益、売上高は8%増2,223億円、営業利益6%増147億円、前期に引き続き最高数値になる見込み。

17年度は3つのテーマで事業に取り組んできた。①新しい価値創造とお客満足向上による市場拡大②将来を見据えた事業基盤の構築による収益性向上③将来の事業継続に向けたブランド価値の向上。

『新価値創造とお客満足向上による市場拡大』では、現在家庭用市場を支えるカテゴリーは米飯とチキン加工品。4~11月の8ヵ月は、米飯は5%増、鶏唐揚げは30%増の成長を続けている。当社の米飯類は『本格炒め炒飯』をはじめとする炒飯類の拡大、今秋関西工場に焼おにぎりの新ラインを導入し、醤油の香ばしさやご飯のふっくら感を高め、手作りを超える美味しさを追求しカテゴリー全体で5%増。チキンカテゴリーは今春の『特から』が01年の『本格炒め炒飯』以来の大ヒットとなり、70%増と市場の伸びを大きく上回る成長している。

業務用も主力業態の外食、惣菜、給食の全てで前年を超え、調理品は12%増。コンビニ業態ではチキンカテゴリーが大きく伸び、他の状態では『日常以上、ハレ未満』をコンセプトにした昨年冬発売の『Chef's spécialité』(シェフズスペシャリテ)や『ちょい飲みスペシャリテ』が好評。中でも三代目たいめいけん茂出木シェフ監修のハンバーグが事業所給食や惣菜弁当のメニューの一品として評価を得ている。また、労働力不足に対応した自然解凍調理品や料理素材としても活用できる『“Quick & Smart”Made』シリーズも好調。来期の家庭用・業務用ともに生活者、ユーザーが求める美味しさと簡便性を追求し、人手不足という社会的課題の解決に向け、冷食市場の拡大を図る。

『事業基盤の構築』では、当社では現在、旺盛な需要に応えるため生産能力の増強と労働人口減少への対応という大きな経営課題を抱えている。生産能力の増強に向けては、主力工場のライン新設と増強を急ピッチで続けている。船橋工場の炒飯ラインは6月から24時間以上の連続稼働体制を確立、国内では関西工場に焼おにぎりラインを8月新設、海外はタイのGFTP ニチレイのチキン加工品工場に第5ラインを8月に稼働した。同時に労働力不足への対応という経営課題に対しては工場内の省人化に向け、順次ロボットへの置き換えを進めている。今後も安定供給可能な生産体制作りに向け設備投資を継続していく」。

〈「業績」「経営の質」「人」の3つの成長を着実に推進〉
「ニチレイフーズの『ブランド価値の向上』は、従来からの『くらしに笑顔を』という企業コンセプトに加え、3月に商品づくりの思いを『ほんの少しの、その差にこだわる』というブランドステートメントにまとめ、TV、新聞、雑誌などを通じ発信してきた。その活動に加え、森林保全活動、CO2排出量削減の環境保全、女性の働きやすい職場作りや積極的な女性活用推進などを進め、CSR活動の視点では、ステークホルダーに発信し理解を得てブランド価値向上を図っている。

18年度は中計『POWER UP2018』の最終年度になるが、冷食市場は堅調に推移していく。一方、為替や原材料、慢性的な人手不足など環境要因は継続するが、3つのテーマをさらに進め、リスクをチャンスとしてとらえ、冷食市場をさらに活性化させ、業界を牽引する。今年4月の社長就任時に掲げた『業績』『経営の質』『人』の3つの成長を、着実に推進していく」。

〈冷食日報2017年12月14日付より〉