明治、健康機軸の冷凍ピザ 糖質カット・たんぱく質強化 銀座シリーズにキーマ、リゾットはチーズ増量

「明治 4種のチーズピッツァ2枚入」
明治は9日、2018年春の家庭用冷凍食品新商品として「明治 4種のチーズピッツァ2枚入」と「銀座キーマカリードリア2個入」の2品を発売する。前者はピザ生地に乳たんぱくなどを配合することで糖質低減、たんぱく質強化した、健康訴求の大人向けレンジピザとなる。「明治 濃厚チーズリゾット」と「同完熟トマトリゾット」はリニューアルして、リゾットシリーズ3品のパッケージデザインを変更する。いずれも2月下旬に全国発売する。

「明治 4種のチーズピッツァ2枚入」(204g)は紙トレーのまま電子レンジで調理できる、6インチサイズのレンジ2枚ピザ。

ピザ生地に使用する小麦粉の一部を大豆たんぱくと乳たんぱくに置き換えることで、生地の糖質50%オフ(「日本食品標準成分表2015版(七訂)」ピザ生地比)とたんぱく質20gを摂取できる設計にした。

トッピングには北海道十勝産のモッツァレラ、ゴーダ、チェダー、パルメザンの4種チーズに、ゴルゴンゾーラとダイスサラミを使用した。アルコール飲料にも合うインパクトのある味わいに仕上がっている。既存のレンジピザは間食としての利用が多いが、おつまみとして利用シーンが広がることにも期待している。

同社では昨年春に7インチ型の糖質50%オフ商品を発売したが、7インチピザは昨年、すべて終売となった。今回は主力の「レンジピッツァ&ピッツァ」と同じ6インチ型からの派生商品となる。「レンジピッツァの購買層である40代主婦層に、ピザを食べるのを我慢しているという意見がある」ことから、市場性を見込む。

昨年の糖質カット商品よりも機能、使い勝手、食味を進化させている。前回は難消化性でんぷんを使用することで糖質を低減していたが、生地がパサつく欠点があった。今回は乳たんぱくを配合することで、生地のパサつきを解消し、もっちりした食感に仕上げた。量販店バイヤーの反応について「健康機軸の売場を作ろうとしている店舗からは引き合いがある」(同社)という。ダイエットシーズンとなる上期に「積極的に提案して、徐々に定着させていきたい」考えだ。

「銀座キーマカリードリア2個入」(360g)は牛・豚の合挽き肉とタマネギ、ニンジンを炒め、ブイヨンを加えた特製キーマカレーソースをターメリックライスにかけ、ゴーダチーズと彩りの良いパセリをトッピングした。独自の「二段仕込みブイヨン」を使用してじっくり煮込んだ「銀座カリー」自慢の芳醇なカレーソースで、香り立つおいしさに仕上げた。

レトルト食品では16年のキーマカレー市場は14年比で6割以上拡大しているという。同社レトルトカレーでもキーマは2桁伸長と好調。これを受けて冷食でもキーマを提案する。「明治 濃厚チーズリゾット」(180g)はトッピングチーズを10%増量。従来ダイス型だったチーズの形状を、トマトリゾットと同様に短冊型に変更して糸引きを向上させた。「同 完熟トマトリゾット」(210g)もチーズを10%増量した。

パッケージは商品名を大きく、上部に配置することで、店頭ケースでの視認性を高めた。喫食層や食シーンの間口を広げるため、従来掲載していたワイングラスは排した。リゾットの販促策として今季は店頭での訴求を重視する方針だ。

〈7インチ終売が12月売上に影響〉
同社冷食部門の第3四半期の事業概況について、取り扱い商品を絞り込んだ結果、売上高は前年を下回った。7インチピザの終売によって、12月の需要期の売上げに響いたかたちだ。ただしレンジ2枚ピザだけを見ると前年売上げを若干上回った。

3個入りを中心としたグラタン・ドリアは2桁増と堅調。リゾットはシリーズ3品で前年を上回った。

秋の新商品である「銀座焼チーズカリードリア1個入」は堅調、銀座シリーズ全体も市場定着しつつあるとしている。

〈冷食日報 2018年2月14日付より〉