〈西南水産が初出荷、19年度に金子産業も開始、19年度2万尾1,000t〉
日本水産は3月7日、東京のホテルで完全養殖本マグロ「喜鮪(きつな)金ラベル」発表会を行った。本マグロ養殖を手掛けるグループ企業の西南水産(鹿児島)の甑島(こしきじま)事業所(鹿児島・薩摩川内市)で生産されたもの。日本水産は14年度に完全養殖本マグロの生産に成功しており、今回初出荷するものはこのロット。

発表会では小林雄二執行役員水産事業副執行が同社グループの「持続可能な水産資源の利用と調達」について説明。この中でグループが取り扱う水産物の持続可能性の調査を開始したとし、「グループ国内30社、海外16社が取り扱う水産物は約180万t(全世界漁獲の1.8%に相当)、うち天然が94%・養殖6%」と述べた。また、同社は15~17年度中計で、養殖の高度化を掲げているが、「まぐろ・ぶり・さけ養殖事業で成果を得た」としている。また、前橋知之執行役員養殖事業推進部担当は「国産本まぐろ養殖事業」を紹介し、「喜鮪金ラベル」は「17年度は1,350尾70t、18年度7,500尾350t、19年度2万尾1,000tの出荷を予定している」と述べた。

前橋担当は、「『完全養殖』だけではなく、飼料内容・与え方、水揚げから裁割、パッケージングに独自の工夫を施し、通常のマグロに比べビタミンE にとんだ、旨味成分のイノシン酸が約2割向上し、色調に優れるマグロを提供する」としている。甑島事業所で水揚げされた本マグロは同事業所に隣接する甑島加工場で裁割・包装してチルド配送で顧客に届ける。水揚げする産地での加工により、品質と鮮度、美味しさを重視した最適なサプライチェーンを構築する。

今後は甑島事業所に加えて上浦事業所(大分・佐伯市)、また、19年度秋には16年度にマグロ完全養殖化に成功している金子産業(本社・長崎)の唐津食品工場(佐賀・唐津)も出荷開始の予定。

〈食品産業新聞 2018年3月19日付より〉

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