〈家庭用調理品の伸長、タイの業績回復〉
ニチレイは8日、同本社で2019年3月期第2四半期決算の発表会を開いた。当期は加工食品事業が前年を下回った影響で第2四半期としては5年ぶりの減益となったが、大谷邦夫社長は「加工食品事業も計画比で9割の進捗となっており、計画線上の上半期の着地」として、中期経営計画の最終年度である今期計画の達成に自信をにじませた。家庭用調理冷食は販売好調が続き、減益の主因となったタイ関連会社も大幅な業績改善を見込んでいる。
ニチレイ 大谷邦夫社長

ニチレイ 大谷邦夫社長

当期の加工食品事業は売上高1,144億0,200万円で前年比0.5%増、営業利益は64億5,500万円で24.3%減となった。売上高内訳は表のとおり。
 
なお、ニチレイグループの冷凍食品売上高(日本冷凍食品協会の定義に当てはまる商品群)は、家庭用調理品が295億6,100万円で前年比8.1%増、業務用調理品が490億8,100万円で3.8%減、その他農産加工品のほかニチレイフレッシュの水産加工品や畜産加工品を含む商品が311億6,300万円で4.2%増となった。

加工食品事業の内訳・通期見込

加工食品事業の内訳・通期見込

大谷社長は加工食品事業について「単身者、共働き、高齢者の各増加で世帯構造の変化を踏まえた商品開発によってトップラインの成長を確保している。業務用の売上げも前年の反動減を除けば順調だ」と述べた。家庭用は継続強化してきた商品力や主力商品のテレビCMなどの販促活動によって、「本格炒め炒飯」「焼おにぎり」「特から」などの販売が好調に推移。業務用は、CVS関連は引き続き順調だったが、外食ルートの一部で苦戦したほか、前年の大手ユーザー向けの取扱いの反動減が影響した。業務用では需要が堅調な中食市場注力し、有名シェフ監修の「シェフズ・スペシャリテ」シリーズや春の新商品「特撰 和風鶏竜田揚」の販売が伸長した。
 
農産加工品は天候不順による生鮮野菜の供給不足から冷凍野菜の需要が高まり、ブロッコリーやほうれん草の「そのまま使えるシリーズ」が伸長した。
 
利益面については「海外関係会社(タイ)の業績が影響した。為替のほか、鶏の内臓など現地で販売するバイプロダクト(副産物)の価格が下落した」と説明した。関係会社の業績影響が18億円の減益要因となった。
 
原材料価格の影響について大谷社長は「米が上昇しているが、鶏肉は下がっている、などバラつきがある」ことから当第2四半期においては原材料・仕入コスト低減として3億円の増益要因となった。「値上げについては現状、具体的な話は出ておらず考えていない」と述べた。
 
下期には家庭用調理品で主力の「本格炒め炒飯」や「特から」を中心に更なる伸長を見込むほか、業務用は前期の上期偏重の売上げが平準化することで大幅な伸長を見込む。タイでは日本向け製品の比率を高めるほか、鶏副産物の現地販売価格が持ち直し傾向にあることから業績改善を見込む。
 
下期は増収効果で15億円、商品ミックス・生産性改善で5億円、関係会社の業績改善で5億円の増益影響を見込み、加工食品事業の営業利益150億円の計画を達成できると強調した。
 
〈冷食日報 2018年11月8日付より〉