18年認定数量は0.8%減、市販用は微増ながら3年連続最高を更新/日本冷凍食品協会

2018年 冷凍食品自主検査数量(日本冷凍食品協会)
〈ぎょうざの伸び継続、米飯・麺類はマイナス、フライ類が低調〉
日本冷凍食品協会が23日発表した2018年1~12月累計の冷凍食品自主検査数量(認定数量)は65万9,180tで前年よりも0.8%減少した。全体では3年ぶりに前年を下回ったが、市販用は微増ながらも3年連続で過去最高を更新した。なお数値は認定証マークを付けた格付け商品の数量であり、国内生産量を表すものではない。なお同協会は昨年12月12日時点で、18年の国内生産量については前年比微増の160~161万t になると予想している。

認定数量の内訳は市販用が40万2,623tで前年比0.4%増と4年連続のプラス、業務用は25万6,557tで2.6%減と2年ぶりのマイナスとなった。

市販用は14年に5.9%減、15年も微増にとどまっていたが、16年は6%台の伸長と勢いづき、17年も4%台の増加と拡大が続いていた。18年は市販ではぎょうざの増加は続いたものの、米飯の伸長が止まり、麺類としゅうまいは減少に転じた。

一方の業務用は17年に9年ぶりのプラスに転じたものの再びマイナスとなった。7年連続で30万tを割り込んでいる。業務用の最大品目であるコロッケが減少に転じた。9月に発生した北海道胆振東部地震が主要工場の生産に影響した部分もあるが、7月以降の天候不順や猛暑が需要減退につながり、生産量が伸びなかった。

品目別に見ると最大品目の「フライ以外の調理」品が0.6%減と前年を下回った。前年まで2年連続で5%台のプラスを記録していたが、ブレーキがかかった。

「フライ以外の調理」のうち米飯が0.8%減とマイナスに転じた。市販用は0.1%増とわずかに前年を上回ったが、業務用が振るわなかった。ぎょうざは8.1%増と伸長を続けた。市販用がけん引する。麺類は1.0%減と3年ぶりのマイナスとなった。

そのほかしゅうまいは3.0%減、春巻も2.2%減とともにマイナスに転じた。両者とも業務用は堅調だが市販用の落ち込みが響いた。

ハンバーグは2.2%減。業務用は2.1%増と2年連続で前年を上回ったが、市販用の不振が続いた。ミートボールは0.2%増と微増ながらプラスに転じた。市販用の不振は続いたが、業務用がカバーした。前年割れが続いていた、ピザとグラタンはそれぞれ7.2%増と4.4%増と下げ止まった。

「フライ・揚げ物類」は2.1%減と4年連続で前年を下回った。そのうちコロッケは4.0%減とマイナスに転じた。市販用・業務用とも減少した。水産フライは2.6%増と下げ止まりが見られる。畜産フライは6.0%増とプラスに転じ、カツレツは10.7%増と伸長するなど、畜肉分野が伸びている。

野菜類は5.0%減と3年連続のマイナス。ばれいしょは4.9%減、かぼちゃが31.5%減と減少が続いた。豆類は2.7%増、コーンは23.8%増とプラスに転じた。ほうれん草は3.3%増と2年連続のプラス。

12月単月1.1%減、市販が2.4%減に12月単月では前年比1.1%減と2カ月ぶりに前年を下回った。市販用が2.4%減と2カ月ぶりのマイナス、業務用は1.0%増と6カ月ぶりにプラスに転じた。品目別で米飯は0.6%減、ぎょうざが12.1%減となった。

〈冷食日報 2019年1月25日付〉