「旭食品フーデム2019」に2,000人来場、18年市販冷食ランキング1位は味の素の「ギョーザ」

「旭食品フーデム2019」会場内、「からあげトレンド最前線」ブース
旭食品は1月24日~25日にかけて、神戸市内の神戸国際展示場で「NIPPON FOOD~食文化の伝統と進化を食卓へ~」をテーマに春季展示会「旭食品フーデム2019」を開催した。昨年より1社少ない268社が出展、カテゴリーの内訳は、ドライ117、菓子41、酒類30、チルド32、市販冷食19、業務用食品23、冷菓6で、約2,000人が来場した。前回まで地域メーカーごとにブースの場所を分けていたが、今回から来場するバイヤーの見やすさなどを考慮し、温度帯ごとのブースに地域メーカーのブースを入れ込む形に変更した。

低温コーナーでは、18年の冷食売り上げランキングを全社・地域別に発表した。全社でのランキングでは、全体では味の素冷凍食品の「ギョーザ12個」が1位となった。カテゴリー別では、凍菜ではニチレイフーズの「そのまま使えるブロッコリー250g」、スナックではテーブルマークの「ごっつ旨いお好み焼」、麺ではテーブルマークの「AS さぬきうどん5食」、米飯では味の素冷凍食品の「ザ・チャーハン600g」、惣菜では同社の「ギョーザ12個」、弁当では同社の「エビシューマイ12個」がそれぞれ1位に輝いた。

「低温提案ブースのウェイトが増加している。構成比がどんどん上がっているため、より広げて行きたい」(竹内紘之常務取締役商品統括本部本部長)としており、低温で様々なブースを展開した。市販冷食提案ブースではフーデムの「6種のマカロン」(参考売価1,200~1,600円)をアピールしたほか、3月の新商品としてタイ本場の味を手軽に味わえるレンジアップの個食タイプ「ノーブルハウス“グルメ”タイシリーズ」として、「グリーンカレー」や「トムヤムクン」など4品を試食提案。また、近年の天候異常により需要が拡大している冷凍野菜も大々的にアピール。同社によると、国産冷凍野菜はきざみねぎ78%増、ささがきごぼう37%増、こまつ菜37%増、ほうれん草27%増と大幅に拡大しているほか、輸入品も大きく需要を伸ばしていると紹介した。

フローズンデリカ提案ブースでは、次世代惣菜として時短・簡便、食品ロス低減に対応した商品を紹介。チルド惣菜に負けない商品として、唐坊米穀(佐賀県唐津市)の冷凍米飯ブランド「一粒庵」から「いなり寿司」や「助六寿司」のほか、「桜えびと高菜のごはん」といった個食米飯商品をアピールした。「一人暮らしの若年層や年配の方が増えており、寿司やうなぎを食べたいと思ったときに、すぐに一人分簡単に食べられるようにラインアップした。昨年から展開しているが、百貨店や宅配などで引き合いが増えてきている」(同社)という。このほか、業務用として日本唐揚協会とコラボした「からあげトレンド最前線」と銘打ったブースを展開。各社の唐揚げの食べ比べを提案して来場者を賑わせた。

このほか、低温以外では、旭フレッシュのブースでは昨年立ち上げた新ブランド「にっぽん問屋」の海産乾物の新製品をアピールしたほか、同社の製品とキユーピーやカゴメなどとコラボしたメニュー提案などを行った。
 
〈旭食品18年4~12月業績は全カテゴリーで前年クリアもコスト増で利益圧迫〉

同日の会見で竹内常務は、昨年4~12月の業績について説明した。「全体の売り上げは2.5%増、総利益は1.5%増となっているが、販管費が物流費アップなどの影響で4.2%増となっており、増収減益となるだろう。11~12月の量販店の数字が厳しかった」と話した。部門別では、食品3.7%増、市販冷食7.5%増、業務用冷食5.2%増、チルド0.7%増、酒31.1%増、菓子3.4%増と全て前年をクリアした。

〈冷食日報 2019年1月28日付〉