エア・ウォーターは4月24日、エクアドル共和国の冷凍野菜の製造販売会社であるEcofroz S.A.(本社:エクアドル・ピチンチャ県、以下「エコフロス社」)の株式95%を3月27日付で取得し、子会社化したと発表した。

冷凍ブロッコリーの生産拠点として長年協力関係があったが、子会社化することで安定供給体制を強化する。新たな品目の通年栽培にも着手する考えだ。

エコフロス社は南米のエクアドルで、主にブロッコリーの栽培から冷凍加工、販売まで、自社で一貫した事業を展開。標高2,800mの高地という地理的な優位性を活かした高品質なブロッコリーの通年栽培を強みに、自社農場に隣接した加工施設で冷凍ブロッコリーを生産し、主に日本、北米、欧州へ輸出している。中でも日本向けは50%を占める。

年間生産量は約2万t で、エクアドルの大手凍菜メーカー3社の一角を占める。

エア・ウォーターグループの春雪さぶーる(札幌市、鹿嶋健夫社長)は1996年からエコフロス社と取引を開始し、エクアドル産冷凍ブロッコリーを輸入販売してきた。以来20年以上にわたり、同社と共にエクアドル産冷凍ブロッコリーの市場開拓および製造技術の向上を図り、顧客ニーズに合わせた高品質な製品を業務用ルート中心に「Saveur(さぶーる)」ブランドで販売している。

エア・ウォーターはエコフロス社を海外における農産品の調達拠点として活用し、国際競争力のある質の高い冷凍野菜を安定供給できる体制を強化する。また同社の農地を活かして、新たな品目の通年栽培にも着手し、冷凍野菜の取扱い種類を増やす。

エコフロス社としては春雪さぶーるをはじめとするエア・ウォーターグループの食品関連各社との協業により、製造設備の増強や製造技術の向上を図り、さらなる事業成長を目指す。

同社は買収の背景として、国内で冷凍野菜の需要が拡大し、凍菜の輸入量は増加傾向にある一方で、世界的に人口増加に伴う食糧需給のひっ迫が予想されることから、原料調達先の確保が重要になっている状況があるとしている。

特に国内市場では冷凍ブロッコリーの需要が急増している。2018年は年間輸入量が5.7万tと前年比17.6%増加した。中でもエクアドル産の伸びが顕著で、同年27.3%増の2.7万t弱と、中国(2.8万t)に迫っている。

〈冷食日報 2019年5月7日付〉