近商ストアは去る5月30日、大阪府東大阪市の近鉄「俊徳道駅」高架下に5年ぶりとなる新店「Pochette(ポシェット)俊徳道駅店」をオープンした。「Pochette」は都市型小型店の新業態。同店を実験店として位置づけ、今後5年間で20店を目標に同業態の出店を進めていく。

同社の木下道夫常務取締役開発本部長は同日の会見で、同業態のコンセプトについて説明。今後出店する立地を、

〈1〉乗降客1万人以上の駅前や高架下
〈2〉半径300m以内に1万人以上が住んでいる場所
〈3〉大型商業施設のテナント

――の3パターンに分け、330平方メートル~500平方メートル規模の売場面積で展開していくとした。「同業他社の『都市型小型店』のような昼間人口が多いビジネス地区ではなく、あくまで住民が多い都心部に出店する予定。当社の店舗が多くある近鉄沿線とは限らない」。コンビニに負けない利便性を追求しつつも店内で調理する惣菜を並べることで「出来たて感で圧倒」(木下常務)し、競合に対抗する。価格帯もコンビニより安く設定している。

生鮮食品に関しては、畜産はPC(プロセスセンター)から、農産は各ベンダーから確保するが、鮮度を保ちにくい水産は近隣の既存店から配送せざるを得ないため、数年間は母店となる店舗の近隣に出店していく。

「今後は大阪市内に1,000平方メートル程度の従来店を検討しているため、それができれば大阪市内にも小型店を出していく可能性もある。ただし、根本的にはセンターが必要になるため、PC建設プロジェクトを立ち上げている。センターが出来れば、出店をさらに拡大できるだろう」。

収益性を考慮してオペレーションを見直し、従来のような部門ごとの縦割りをなくした。1人の従業員でマルチに働けるシステムも同店で実験しながら構築していく予定だ。また、チラシやポイントセールといった販促もせず、経費を抑える。

〈冷凍個食惣菜「フローズンダイニング」で即食需要に対応〉
「Pochette 俊徳道駅店」は近鉄「俊徳道駅」高架下、JR「俊徳道駅」西側に位置。JR新大阪駅まで直結する「おおさか東線」が今年3月に全線開業したこともあり、今後利便性が高まる点を見込んでオープンした。

近鉄とJRの駅の乗客数は一日約1万5,000人。半径300m圏内には4,400人が在住しており、人口が増加しているエリアでもある。投資額は1.3億円で年商4億円を計画。店内で調理した総菜や弁当を充実させているほか、三菱食品が展開する、トレイごと調理できる冷凍個食惣菜「フローズンダイニング」シリーズも並べる。
トレイごと調理できる冷凍個食惣菜「フローズンダイニング」シリーズを展開

トレイごと調理できる冷凍個食惣菜「フローズンダイニング」(三菱食品)を展開

「本社前の『KINSHO 松原店』で実験的に取り入れたところ好評だったので、同店でも展開する」(木下常務)としており、これら総菜や冷食で朝食や昼食需要に対応する。また、利便性の点から、ATM、宅配ロッカー、公共料金収納代行サービスなども導入している。
 
【「Pochette 俊徳道駅店」店舗概要】
▽住所=大阪府東大阪市荒川3-29-17
▽売場面積=451平方メートル
▽駐車台数=10台
▽駐輪台数=46台
▽営業時間=7~23時
▽従業員数=9人(社員2、パート・アルバイト7)
 
〈冷食日報 2019年6月4日付〉

「Pochette(ポシェット)俊徳道駅店」外観

「Pochette(ポシェット)俊徳道駅店」外観