ヤヨイサンフーズ 大豆ミートを使った「イートベジ」シリーズなど新商品55品・改良品15品発売、健康志向と人手不足に配慮/2019年秋新商品

「大豆ミートのハンバーグ(デミグラス風)」
ヤヨイサンフーズは、19年秋の新商品で、「今後市場拡大が見込まれるテーマへの着手」、「市場ニーズが高い課題についての取り組みという2つの重点施策に取組み、業務用冷凍食品の新商品55品・リニューアル品15品の計70品を7月1日、発売を開始した(発売日は期間限定品など一部異なる)。17日、東京・芝大門の本社で、黒本聡社長らが出席し新商品発表会を開催した。
ヤヨイサンフーズ 黒本聡社長

ヤヨイサンフーズ 黒本聡社長

重点施策の前者に向けては、「高まる健康志向に配慮した商品」として、新たに大豆ミートを使用した新シリーズ「イートベジ(EAT-VEGE)」を展開。『野菜を中心とした植物性食材を食べよう』をコンセプトに、肉の代わりに大豆たんぱくから作った「大豆ミート」を使用するとともに、野菜や豆など植物由来の食材を使用し、中食市場へは健康訴求商品として、外食・産業給食市場へはインバウンド・外国人労働者のベジタリアン向けに提案していく。
 
今秋は中食・外食向けに、
▽大豆ミートのハンバーグ(デミグラス風)
▽5種野菜のメンチカツ90
▽ひよこ豆のカレー
▽うま辛麻婆なす
▽(袋)根菜ごろっとメンチカツ
▽(袋)北海道産3種の野菜入りシチューコロッケ――の6品を、

中食向けに
▽完熟トマトのスパイシードリア
▽ひよこ豆のカレードリア
――の2品、合計8品を一挙に発売した。
 
〈簡便調理・並べるだけ・ロス削減の3つのキーワードで人手不足対応〉
新商品発表会で黒本聡社長は従来から引き続き▽価値の創造▽感動と信頼の創出――の2点を新商品開発コンセプトとして取組み、今回は前述の2つの重点施策のもと、商品開発を実施したとし、それぞれ要旨次のように説明した。
 
19年春の新商品では、消費者に健康価値を訴求し、ターゲット年代を設定した商品が評価を受け、「まごわやさしい11品目のしんじょ」が量販弁当などで、「鶏むね肉と4種野菜のチョップドバーグ40」が首都圏を中心に洋惣菜として採用された。今回も健康訴求の価値提案を進める。
 
一方、人手不足対策商品にここ数年取組み、レンジ調理、自然解凍の商品を出したが、今春の「レンジで簡単焼き餃子」は厨房設備が限られた外食ユーザーなどから評価を受けた。人手不足対策にも一層注力する。
 
19年秋は、2つのテーマを重点施策とした。
 
【〈1〉今後市場拡大が見込まれるテーマへの着手】として、高まる健康志向に配慮した健康訴求商品として新たに「イートベジ」シリーズを展開。野菜・大豆という植物由来食材を使ったシリーズで、「大豆ミートのハンバーグ」中心に8品を発売した。
 
中食ユーザーの健康訴求売場作りのほか、外食・産業給食もターゲットとし、東京五輪・大阪万博などを控え増加する訪日外国人、近年増加している外国人労働者の方々の食事にも活用してもらいたい。
 
大豆ミートはさまざまに出てきている一方、一般への認知度はまだまだだと思うが、将来需要に先行して投入した。ここまでの商談でも、量販チェーンのいくつかは非常に興味を示しており、大きな目玉にしたい。
 
【〈2〉市場ニーズが高い課題についての取り組み】としては、人手不足が深刻化する中、その課題を解決するため〈1〉簡便調理〈2〉並べるだけ〈3〉ロス削減――の3つのキーワードで商品開発を行った。
 
「簡便調理」では自然解凍調理品への注力、「並べるだけ」としては調理不要で解凍するだけのアウトパック・フロチル商品の拡充、「ロス削減」では従来、業務用ではコスト重視の大容量が一般的だったが、オペレーションを重視した少量・使い切りニーズに応えるため少量規格商品の拡充を行う。工場の生産性も下がるが、生産方法を見直し、少量ニーズ対応も積極的に行う。
 
〈冷食日報 2019年7月19日付〉