ヤヨイサンフーズの2019年4月から11月までの業績進捗は、売上高が245.5億円、営業利益が3.5億円とほぼ前年同期並で推移、12月末までの見込みでは、売上高は前年並も、収益は若干改善し、微増益の見込み。通期では微増収・微増益を見通す。12月17日、東京・芝大門の本社で黒本聡社長が会見し、業績の概況や方針などについて述べた。

全体としては、物流費・人件費を始めとする各種コストの上昇と、4~5月の大型連休や台風の影響等から、学校給食の食数が減少したことなどが影響した。物流費については運送会社からさらなる値上げ要請があるほか、冷蔵倉庫の庫腹不足もあり保管コストも上昇、今後も収益に影響を与えそうだという。

そのため現在、物流部では物流コスト増をなるべく吸収できるよう、保管場所を含めた検討を進めている。黒本社長は「現在、保管は清水(静岡市清水区のヤヨイ物流センター)中心。東京・名古屋などでは倉庫が非常にひっ迫している一方、清水ではまだ余裕があるが、清水から運べば物流費がかかる。また、工場の商品を横持ちするにもコストがかかるため、生産拠点4工場の配置も踏まえて、どう組み合わせるのが最適か検討している」という。

なお、消費税増税と軽減税率については、今の所、表立った影響は感じていないという。4~ 11月の市場別売上実績は、中食が93.1%、外食が106.6%、給食が102.2%で、中食が不調だった。

中食の内訳は、量販惣菜は101%と順調だったが、得意先の大型商品カットの影響から、CVSが89%、テイクアウトが74%、宅配が93%と振るわなかった。

外食の中では、宿泊・レジャー施設が117%と伸長。宿泊施設では、インバウンド需要の朝食バイキング、レジャー施設ではカラオケ施設やネットカフェなどの簡便調理需要があり押し上げた。また、居酒屋業態も112%と拡大。居酒屋業態全体としては不調なところだが、同社は人手不足対応の簡便調理需要を取り込むことができた。

給食の内訳は、提供日数減で学校給食が99.6%、産業給食が98%と若干減。一方、やわらか食「ソフリ」が引き続き順調で施設給食が112%、病院給食が104%とけん引した。

商品カテゴリー別で、良かったものは丼の具が122%。NB の自然解凍品が好調だったほか、CVS でのPB 採用もあり伸長した。エビカツもCVS 採用で111%と伸長。ソフリは好調を維持し109%、ハムカツも厚切りタイプが引き続き好調で102%。煮魚は全体としてはOEM 品のカットがあり前年並だが、気仙沼松川工場の自社製造品は105%と好調だった。

一方、不調だったものはコロッケ類がNB は順調もPB カットがあり86%、メンチカツも大手得意先のPB カットがあり96%、ハンバーグは前年並も単価が安い方にシフトしており99%となった。

〈若手中心“未来プロジェクト"立ち上げ将来像を構想〉
今期は「全ての基本は安全・安心」という基本姿勢はそのままに、〈1〉拡大への基盤づくり〈2〉成長エンジンの構築〈3〉働きやすい職場環境の整備〈4〉気仙沼工場フル稼働への準備――の4つの経営方針を掲げて施策に取り組んだ。

このうち【〈1〉拡大への基盤づくり】では若手中心の「ヤヨイサンフーズ未来プロジェクト」を立ち上げ、若い発想からこれから先に同社があるべき姿・ありたい姿の仮説を作り上げてもらう活動を開始した。黒本社長は「社長就任した16年度、17年度と社長懇談会を実施し、社員たちからビジョンなどを聞いていたが、これをさらに進め、少しでも多くの若手に会社の将来を考えてもらいたいと始めた。プロジェクトメンバーは10人だが、アンケートなどから若手の意向を確認している。思った以上に現状の分析・把握や営業施策、社内環境整備などで提案が出てきている。販路拡大のための施策や社内環境整備などの面で、できるところから形にしたい。スピード感、捉え方、進め方の面で若い人の発想が勉強になった」など述べ、来年以降も継続するという。

〈冷食日報 2019年12月19日付〉