新型コロナウイルスの影響で、「巣ごもり消費」が伸長している。その中で即食商品を中心に需要が高まっているが、同じものばかり食べさせると栄養面で偏りも出てきてしまう。その際に、冷凍食品をうまく活用することで忙しい毎日の時間短縮にもつなげつつ、足りない栄養価を補うこともできる。

日本冷凍食品協会では、冷凍食品に関する情報やメニューなどをウェブサイト「冷食ONLINE」で発信を続けている。協会の広報部長で、消費生活コンサルタントでもある三浦佳子さんに、冷凍食品の使い方やアレンジメニューを聞いた。
日本冷凍食品協会 三浦広報部長

日本冷凍食品協会 三浦広報部長

 
――新型コロナウイルスの影響で学校は休校の対応を迫られました。それにより給食の中止も起きています。
 
三浦 学校給食が約1カ月間、無くなってしまったことが心配です。学校給食は栄養士さんが児童の成長過程に必要な栄養などのバランスを考えメニューを組んでいます。例えば、給食では必ず牛乳が配食されます。牛乳はカルシウムが豊富に含まれているため大切ですが、家庭では飲んでいないこともあります。
 
このように、家庭の場合はどうしても作る人の好みが出て、忙しいときは作り慣れたメニューのローテーションにもなりがちです。共働きの世帯が多い今、栄養バランスを考えながら毎回メニューを変えるのは本当に大変だと思います。ましてや今回のように急に1日3食、すべてを用意する負担が重くなったという話もあります。もしテレワークをしている家族が普段料理をしていない人だと、レシピを見て料理をするのは一苦労です。そうなると、子供でも火を使わずに安全にできるレンジ調理なら、親が家にいなくても少しは安心できるかと思います。
 
――冷凍食品の需要は高まっていて、中でも「麺類」や炒飯などの「米飯類」は前年と比較して販売量が大きく伸びています。でも、簡単に1食を提供できますが、同じものばかりを食べていると、どうしても栄養に偏りが出てしまいます。
 
三浦 そうですね。食事に偏りがあると、摂取できていないものも出てくるでしょう。そこで、ご飯だけは炊いておき、種類も豊富なおかず類の冷凍食品と、袋物のカット野菜や冷凍野菜などと組み合わせることで、バリエーションが広がり、栄養バランスがとりやすくなると思います。
 
例えば冷凍の唐揚げを素材として使えば親子丼が作れます。唐揚げには味がついているので、めんつゆを薄めにすることで、美味しく仕上がります。下ごしらえの手間も減らせてとても簡単です。
 
また、冷凍や惣菜のコロッケをつぶして、炒めたミックスベジタブルを和えればボリュームも彩りも良いポテトサラダになります。これもコロッケに味がついているので薄味に仕上げるのがコツです。
 
ソース付きのボイルインパウチタイプの冷凍ハンバーグは、ソースが多めなので冷凍の洋野菜ミックスなどを一緒に煮込めば煮込みハンバーグになります。
 
冷凍米飯を使うなら、炒めたエノキや話題のカリフラワーを混ぜ込めば、栄養やボリュームもアップになります。
 
最近は冷凍果実のバリエーションも豊富になったので、お子さんと一緒に、カップアイスに冷凍果実を加えるだけでもビタミンが加わったミニパフェが作れますよ。
 
――なるほど。
 
三浦 普段料理をしない方は、まずはこのように冷凍食品を使って、調理の手間を減らすこと。最初に気合の入った料理を作ろうとして失敗してしまうと、その後のモチベーションも下がってしまいますし。冷凍食品は「手抜き」ではなく「手間抜き」なんです。簡単にできる料理で自信がついたら、余った時間でもう一品作ってみる時間も生まれます。
 
仮にカップラーメンだとしても、冷凍ほうれん草を加えるだけで栄養バランスも見栄えも良い。
 
冷凍食品は旬の栄養価がそのまま。使いたい分だけ使え、食品ロスも防げます。下ごしらえいらずで時間短縮にもなる食材です。
 
裏面の調理方法は保護者がしっかり読んで、教えてあげてください。話し合って、できることは子どもにさせてみるのも、食育の一環になるのではないでしょうか。
 
◆日本冷凍食品協会「冷食ONLINE」
https://online.reishokukyo.or.jp/