マルハニチロ、“くまちゃん”の「ミニピザ」や大人向け「Cheeeeese! Pizza」発売/2020年秋季家庭用新商品

マルハニチロ「ミニピザ」
〈コロナ禍以降間口拡大の冷凍ピザに着目、子ども・大人両面で新商品〉
マルハニチロは7月3日、2020年秋季の新商品24品、リニューアル品20品を発表した。家庭用冷凍食品では、新商品11品、リニューアル品16品を9月1日、全国で発売する。

今回は2019年度に復調するとともに、コロナ禍の中で間口が拡がった冷凍ピザに着目。子ども向けに同社オリジナルキャラクター“くまちゃん”を使用する「ミニピザ」を、大人向けにちょっと贅沢な普段使いのピザ「Cheeeeese! Pizza」を発売し、間口が拡がる中での新規・既存ユーザーを離さない・飽きさせない提案を行う。

マルハニチロ「Cheeeeese! Pizza」

マルハニチロ「Cheeeeese! Pizza」

同日開催のオンライン発表会で新商品について説明した小梶聡執行役員開発部長らによれば、冷凍ピザ市場はしばらく停滞していたが、2019年度は前年比5億円増52億円と復調。また、家庭用冷凍食品全体の100人当たり購入金額は、コロナ禍の影響もあって2019年度下期に前年比11%増と拡大、冷凍ピザ市場は今年2~4月、直近では見られなかった大きな上昇を見せているという。
 
中身を見ると、休校等が要請された2月24日週~4月20日週の家庭用冷凍食品で、最も間口(購入率)が拡大したのが冷凍ピザカテゴリーで、他の伸長カテゴリーが前年比2ケタ~30%増のところ、ピザは58.9%増にも及んだという。こうした市場動向を背景に、新たに掴んだ新規ユーザー、購買機会の増えた既存ユーザーを離さない・飽きさせない提案として、子ども向けのピザと、大人向けのちょっと贅沢な普段使いのピザ、両面で新商品を投入する。
 
子ども向けのピザ「ミニピザ」(4枚152g)は、今年20周年を迎えた「くまちゃん占い」シリーズでおなじみの同社冷凍食品オリジナルキャラクター「くまちゃん(森のくま太郎)」の形をした食べやすいサイズ(4インチ=約10cm)のピザ。電子レンジ・トースターどちらでも調理可能で、朝食や昼食、おやつなどの食シーンを想定する。ハム、コーン、玉ねぎと子どもに好まれる具材をトッピングし、ピザソースは酸味を抑えたナポリタン風味に仕立てた。
 
また、1袋で牛乳300ml分のカルシウムを摂ることができるとともに、生地には野菜と果実のミックスジュースを練り込むことで、栄養と健康にも配慮した。トレーの底には“くまちゃんゲーム”(クイズ・間違い探し・絵合わせ・迷路のいずれか1種類)つきで、食べた後も楽しめる。
 
大人向けの「Cheeeeese! Pizza」(1枚172g)は、うす焼きながらもっちり、カリッとした食感の食べ応えある生地に、同社既存品の2倍以上となるたっぷりのチーズと、ガーリックを多めに含んだジェノベーゼソースをのせた7インチサイズのピッツア。「忙しい平日の夕食にサラダやスープとあわせて食べるような食シーンを想定した」(小梶部長)という。また、ネーミングの“Cheeeeese”の“e”は5個使い、チーズの伸び・量・高揚感を表現したという。調理方法はオーブントースター。
 
ピザ2品の生産工場はともに群馬工場。
 
なお、家庭用冷食新商品はピザ2品のほか
▽グラタン1品
▽麺類1品
▽調理品2品
▽弁当品5品
――となる。

〈コロナ禍の移動制限で新商品数は大幅減、メディケアは見送り/半澤専務〉
半澤貞彦取締役専務執行役員によれば、コロナ禍による移動制限により、国内・海外の生産現場に開発陣が頻繁に入ることが難しく、特に厳格な品質管理が必要なメディケア食品については新商品発売を見送ったという。こうしたことから家庭用冷凍食品・家庭用加工食品・業務用冷凍食品合計の新商品数は昨秋の44品から大幅に減り24品となった。
 
なお、新商品の販売目標は合計32億円、うち家庭用冷凍食品25億円、家庭用加工食品3億円、業務用冷凍食品4億円とした。
 
〈冷食日報2020年7月6日付〉