冷食日報編集部は、10月中旬から11月中旬にかけて、主要スーパーの首都圏25店舗・関西圏10店舗の計35店舗で、家庭用冷凍食品の今秋新商品について店頭取扱状況(配荷率)を調査した。
2020年秋発売の家庭用冷凍食品店頭取扱上位品(調査対象:首都圏・関西圏のスーパー35店舗)

2020年秋発売の家庭用冷凍食品店頭取扱上位品(調査対象:首都圏・関西圏のスーパー35店舗)

2020年秋に発売された主要メーカー17社105品(リニューアル品除く・一部期中発売品含む)を対象とした。その結果、今秋新商品の配荷率1位は味の素冷凍食品「ザ★から揚げ」が立った。2位は味の素冷凍食品「水餃子」で、ワン・ツーフィニッシュとなった。一方で、配荷点数全体は前年同期の半分以下と大きく減少することとなった。なお、調査は店頭目視のため、在庫切れなどによる調査漏れの可能性がある。
 
今秋新商品の店頭配荷状況を見ると、全105品の総配荷点数は359点と、前年秋の745点、今年春の773点の半分以下と大きく落ち込んだ。コロナ禍がさまざまに影響した結果とみられる。
 
まず、調査対象メーカーの新商品数自体が105点と、手元にデータがある2002年以降では最も少なかったことが影響した。外出自粛要請・移動制限などで新商品開発が難しかったほか、春先に冷食需要が著しく高まった中で、主力商品の生産・供給を優先したことなどによる。
 
それに加えて、スーパーの側でも棚替えを積極的に行わないところがあった。大手卸担当者は「今秋は棚替えをほとんど行わないというところが散見される」と言う。今回の調査でも新商品採用が極端に少ない店舗が見られた。特に6月ごろまで冷食需要が高まっていた中で定番品に注力したほか、商談がリモートで進められることも多い中、冒険を避ける考えもあったと思われる。新商品数の減少幅以上に配荷点数の落ち込み幅が大きくなった。
 
こうした状況下で、今回の調査における配荷率上位商品をまとめた。配荷率30%を超えた商品は上位5位までの6品のみとなり、2019年秋の22品、2020年春の21品から大きく減少しているのが目につく。
 
近年の新商品の配荷点数の推移は、2017年秋から2018年秋までを底に回復傾向にあると見られたが、コロナ禍の異常事態の中で配荷が大きく落ち込んだ。これが一過性の「異常値」であるか、今後も尾を引く事態となるか、今後が注目される。特に、仮にリモート商談の影響が大きかったとすれば、メーカー各社の営業戦略にも影響を与えそうだ。

近年の配荷点数推移

近年の配荷点数推移

〈冷食日報2020年11月27日付〉