令和2年の冷凍果実輸入量は4年連続の増加で過去最高を更新、1.6%増で8.2万トン

令和2年(1〜12月)冷凍果実輸入高/財務省
〈無加糖ベリーが2桁増で牽引、パパイヤ・マンゴーは2桁減〉
財務省がこのほど発表した2020年1〜12月の冷凍果実輸入量は前年比1.6%増の8万1,917トンと4年連続で前年を上回り、国内市場がコロナ禍に見舞われる中にあって、2年連続で過去最高を更新した。金額ベースでは1.6%増256億8,939万円、1kg当たりの平均単価は313.6円で前年比0.1%安とほぼ横ばいとなった。また中国産は合計で0.1%減2万2,232トン、3年ぶりに前年を下回った。冷凍果実全体に対する中国産の構成比は27.1%と前年より0.5ポイント減少した。

品目別で見ると、無加糖ストロベリーが0.3%減と4年ぶりの減少となった。伸長が続いていたエジプトは11.1%減とマイナスに転じ、当年は中国を下回った。中国は6.4%増と2年連続で前年を上回った。前年にマイナスに転じたモロッコは19.9%増と2年ぶりのプラス、同じくチリは0.6%増とプラスに転じた。ペルーは17.2%減と3年連続マイナス。平均単価は243.3円で1.2%減、2年連続の下落。

無加糖ベリーは12.9%増で1万8,187tと4年連続で前年比プラスとなった。トップシェアのカナダは6.2%増と2年ぶりのプラス。2位の米国は1.6%増、3位のチリも28.1%増とともに2年連続のプラスとなった。ラトビアが7倍、スウェーデンが3倍と伸長している。平均単価は349.2円前年比0.9%安と3年ぶりに下落した。

加糖ストロベリーは2.5%減。7年連続の減少となった。中国産が5.1%減と3年ぶりのマイナス、それに次ぐチリも4.5%減。米国は前年大幅減(45.9%減)の反動で当年は16.3%増だった。平均単価は262.8円で3.0%安。

無加糖パパイヤ・マンゴーは10.8%減、2年ぶりの前年比マイナスとなった。トップシェアのペルーが18.5%減3,800トンとマイナスに転じた。ベトナムは2,026トンで2.4%減と伸長傾向が止まった。タイは15.4%増1,867トンとプラスに転じた。平均単価は425.6円で7.3%高と上昇に転じた。

無加糖ラズベリーは12.9%増と2年ぶりのプラス。トップのチリは14.6%増と4年ぶりのプラス、2位のセルビアも5.6%増とプラスに転じた。ニュージーランドも2.1倍とプラスに転じた。米国は14.6%増で3年連続の増加。平均単価は410.8円で5.0%下落。

無加糖パイナップルは10.3%減。シェアトップのコスタリカが4.5%減859トン、対して2位のフィリピンが5.1%増848トンとなり肉薄している。タイ46.0%減、ベトナム11.7%減とともに減少に転じた。

〈冷食日報2021年2月5日付〉