日本冷凍食品協会が4月21日、発表した2020年(暦年)の冷凍食品国内生産量(速報値)は、前年比2.3%減の155万1,213トンとなった。2019年は0.1%増とプラスだったが、マイナスに転じた。コロナ禍の影響で業務用が大きく減ったことが影響した。一方、金額ベース(工場出荷額)では0.7%増7,028億円となり、前年の2.7%減からプラスに転じた。

用途別では、業務用は数量が前年比13.0%減の77万9,948トン、金額が14.1%減と大幅に減少し、数量は1990年以来30年ぶりに70万トン台となった。

家庭用は数量が11.4%増77万1,265トン、金額が18.5%増と大幅に増加し、用途別の調査を開始した1969年以来、数量・金額とも過去最高を更新した。

これにより、業務用と家庭用の比率は数量ベースで50.3%:49.7%(前年56.4%:43.6%)、金額ベースで46.7%:53.3%(前年54.7%:45.3%)といずれも家庭用の率が大幅に上昇、数量ベースでほぼ半々、金額ベースでは初めて家庭用が上回ることとなった。
2020年(暦年)冷凍食品国内生産量(速報値)用途別

2020年(暦年)冷凍食品国内生産量(速報値)用途別

同日4月21日に会見した木村均専務理事は「昨年暮れの見込みからしても、業務用の落ち込みが想定していたより大きく、全体に響いた。一方、家庭用はコロナ禍の巣ごもり等で大きく伸び、金額では業務用を上回るほどだった」「今年については緊急事態宣言、東京五輪、ワクチンの普及程度等で見通しが難しいが、業務用の落ち込みは一定程度回復する一方、家庭用は昨年の爆発的需要からは落ち着くのではないか。ただ、先日の消費者調査でも冷食を新規に使うようになった人が相当に多いようで、その人たちの定着を図れるよう広報事業等進めたい」など話した。

大分類の品目別生産量では、減少傾向が続いていた水産物が0.2%増と微増に転じたが、原料作物の生産減少等から農産物が5.9%減と減少したほか、国内生産量の大半を占める調理食品が2.2%減と5年ぶりにマイナスとなった。

小分類の品目で前年に対して大きく増加したのは、炒飯(1万6,214トン増、19.5%増)、ギョウザ(7,874トン増、9.6%増)、うどん(7,486トン増、3.9%増)、スパゲッティ(5,329トン増、8.8%増)などだった。

減少したのは卵製品(1万3,726トン減、30.8%減)、ピラフ類(1万1,753トン減、21.8%減)、ハンバーグ(7,424トン減、10.6%減)などだった。

小分類の品目別生産量上位は1位うどん、2位コロッケ、3位炒飯で、上位3品目は前年と同順位だった。

なお、国内生産高は全国370社442工場の調査に基づき、工場数は2000年以来20年ぶりの増加となったが、全体の数値に与える影響は軽微と見られる。また、2019年の数値は速報値を一部修正し、確報値にしている。
 
〈冷食日報2021年4月22日付〉