セブン‐イレブン・ジャパンの2021年下期の商品施策は、上期から取り組む品質の高い商品の投入や立地・地域別の商品の展開や陳列、健康訴求などを進める。

新たに「わくわく感」という要素を加え、新たな可能性を持った商品の投入などを進める。また、デリカや冷凍食品、スイーツなどの更なる販売拡大に向けて、2022年2月以降にデイリーメーカーによる新工場の設置も進めている。デイリーメーカーで培ってきた技術を、冷凍食品などの専用工場として活用することを検討している。

2021年上期の実績で、全店売上は前年同期比で1.5%増、客数は前年度並みとなった。客単価は1.5%増となっている。背景には、コロナ禍で起きた消費者の行動変容がある。同社によれば、コロナ後の2021年8月のデータを見ると、2019年同月と比べて3店舗を利用した人は約1万人減少、5店舗を利用する人は約2万人減少した。

10月28日にWEB上で開かれた記者会見で、物流管理本部長兼QC室管掌で取締役兼執行役員商品本部長の青山誠一氏は「小商圏化やステイホームがコロナ禍に定着したと考えている。行動が制限され、1カ所で買い物済ませたいというニーズが増加しているのでは」と話す。

価値観も変化し、ワンストップショッピングや健康ニーズの高まり、在宅・内食の増加と飽きなどが見られ、変化するニーズに対して新しい対応が必要になっているという。

上期と比べて変化した点は、コロナウイルスへの慣れやワクチン接種の拡大を挙げ、青山氏は「商品における質の追及が重要」と話す。下期は高品質の商品の投入や、コンビニを楽しんでもらえるような商品などに力を注ぐ。

冷凍食品は、デイリー商品を作っているメーカーで培ってきた技術を取り入れた商品を投入しており、下期はセブンプレミアムから新商品として、「ボロネーゼ」(298円、以下税抜)、「蟹トマトクリーム」(308円)、「ペスカトーレ」(308円)の3種の冷凍パスタソースを、11月8日の週から先行発売を行い、22年2月に全国販売を目指す。

また、すでに発売している「ジェノベーゼ」(298円)、「ゴルゴンゾーラ」(298円)、「アラビアータ」(298円)の3種の冷凍パスタについては、12月13日の週までに全国拡大を予定している。

カップデリは、サラダや副菜、野菜を主役としたおつまみ商品などが好調に推移している。新商品として、12月には「魚介と野菜のアヒージョ」(298円)など酒のつまみになるような洋風おつまみを販売する。1月からは、「ローストビーフ根菜サラダ」(318円)などプチ贅沢できる商品の投入を予定する。

生産体制については、2022年2月以降にデイリーメーカーによる新工場の設置を進めているという。現在は3カ所を予定しており、デリカや冷凍食品、スイーツの製造の拡大を図る。青山氏は「来年以降、新たな商品群を投入できると考えている」と話す。

新カウンター商材として、「お店で揚げたカレーパン」(138円)を販売している。デイリー工場の技術を生かした商品として導入を進めている。同社の新たな挑戦の一つで、「わくわく感を出せるのでは」と語る。

その他、ニーズの高まる健康に訴求した商品の投入や、立地別の商品陳列の変更も進める。商品レイアウトは、住宅地などにある店舗で酒類を拡充しているほか、都市型狭小店では棚板を継ぎ足して品ぞろえの拡充を行っている。地域別の対応として、スーパーで販売上位の商品の導入なども行う。

また、セブンプレミアム商品の全商品検査を実施していると青山氏は明かし、「主力商品の見直しなどを進めている。来春に発表できれば」と語った。

〈冷食日報2021年10月29日付〉