アサヒグループホールディングスは、台湾での販売を自社に切り替える。「アサヒスーパードライ」を中心としたアサヒグループ製品の酒類輸入・販売業務を、2018年1月から、現地合弁会社、三商朝日股份有限公司が担う現行体制から、100%出資の新会社、臺灣朝日啤酒股份有限公司(アサヒビール台湾)が担う新体制へと移行し、台湾でのさらなる販売強化に取り組む。2016年の台湾の「スーパードライ」を中心としたアサヒブランドの販売実績は、前年比115%。新体制でさらなる販売強化に取り組むことで、年間販売目標100万c/s(大瓶20本換算)の早期達成を目指す。

新会社は、所在地が台湾・台北、古庄希董事長、資本金1億台湾ドル(日本円で約3.7億円)、アサヒグループホールディングス100%出資。新体制への移行により、従来の合弁会社のみによる販売体制から、台湾全土でそれぞれの地域や飲食店業態に強みを持つ複数の卸店を通じた幅広い販売網の構築、並びにコンビニエンスストアなどの一部量販店へ直接販売を行うことが可能となる。「100%資本出資の子会社によるガバナンス体制となることで、アサヒグループのマーケティング力を活かしたお客様の需要掘り起こしと、グループの幅広い商品ラインアップを柔軟に提案できる営業体制を強化し、台湾における成長戦略の実現を加速する」(同社)。アサヒ飲料製品の輸入・販売業務については、18年1月から、三商朝日股份有限公司が担う現行体制から、台灣可爾必思股份有限公司(本社=台湾・台北、大石立董事長)が担う新体制へと移行する。

近年、台湾におけるビール市場は微増傾向が続いており、2016年は前年比100.7%に着地したとみている。ただし、国産ビールは微減で、輸入ビールの増加が市場全体を支えている。牽引しているのは中高級価格帯の輸入ビールで、その総量は直近5年間で約1.3倍に拡大しているという。

「台湾は親日家も多く、日系企業にとってポテンシャルの高い市場の一つ。業務用市場では“スーパードライ”のきめ細やかな泡や高品質な味わいを差別化商材として、日系以外の中華系や西欧系の飲食店への提案を強化し、樽生ビールを中心とした販売増を目指す。また、家庭用市場では、グループのマーケティングノウハウを活かして需要を掘り起こし、RTDや焼酎、ワインなど幅広いラインアップで提案していく」。

アサヒは、1998年から本格的に台湾へのビール輸出を開始。2003年以降は総販売代理として、台湾の総合商社、三商行の販売網を活用してきた。08年には三商行と合弁で三商朝日を設立していた。

〈酒類飲料日報2017年12月27日付より〉