日本酒造組合中央会が発表した1~6月の清酒の課税移出数量は、21万8,588klとなり、前年比6.6%減となった。また、29BY(2017年7月~2018年6月)の累計では51万2,140klで4.1%減、6月単月では3万3,854klとなり、3.5%減。清酒の数量減が続いて久しいが、希望と思われていた吟醸酒(純米吟醸)の陰りも強くなっている。

〈吟醸酒は東北各県が好調、山口は5%減〉
タイプ別に1~6月の数量を見ていくと、吟醸酒は2万9,587klで2.0%減。吟醸酒に含まれる純米吟醸酒は2万433klで1.0%増と何とかプラスを維持。ちなみに醸造アルコールを添加した「吟醸酒・大吟醸酒」については9,154klで、前年比8.1%減と大幅に落ち込んでいる。

本紙が同会の発表を基に算出した県別の累計を見ていくと、昨年まで破竹の勢いで数量を伸ばしていた山口県は5.0%減。最も吟醸酒を多く出荷している新潟県も5.3%減と振るわない。一方、東北地方の6県は全てプラスで仙台国税局管内の吟醸酒は3.7%増(純米吟醸酒は秋田県のみ減少)。今年5月にIWC SAKE 部門の審査会を開催した山形県は吟醸酒が4.9%増、純米吟醸酒が11.2%増と大きく伸びた。

〈純米酒は灘・伏見など大産地の減少目立つ〉
純米酒は2万9,266klで3.5%減。昨年までは吟醸酒と同様に「高付加価値商品」として数量を伸ばしていた純米酒だが本年はくすぶり続けており、今年に入ってから前年越えを果たせずにいたものの、6月単月では前年より1klだけ多く何とか前年比100%。

県別で見ていくと大産地の兵庫県が7.4%減、京都府が8.5%減。いずれも昨年、純米酒の大容量商品を各社相次いで発売し、その反動で減少したと考えられる。なかなか下落基調から抜け出せない純米酒だが、ここでも仙台国税局管内では0.5%と微増ながらもプラスを維持。中でも数量の多い秋田県が10.3%増と牽引した。

〈本醸造酒、普通酒は落ち込み止まらず〉
本醸造酒は全タイプ中最も減少が激しく1万6,382klで9.9%減と、2ケタ減までスレスレの減少幅。依然として下落傾向は継続中だ。県別で1~6月累計で前年越えをしているのは滋賀県(21.3%増)のみで、他の県は概ね5%以上の減少。大産地ではより一層減少傾向がはっきりと表れており、新潟県では8.2%減、宮城県では9.3%減、兵庫県では17.9%減とかなり激しい落ち込みとなっている。

普通酒は14万3,352klで7.6%減。こちらも本醸造酒同様減少傾向が継続中だが、本醸造酒よりは緩やか。それでも5%を超える減少幅であることには間違いない。

〈シェアは吟醸と純米が伸長で計26.9%〉
1~6月累計の「合計」に占めるシェアを見ていくと、吟醸酒は13.5%(前年同期比比0.6%増)、純米酒は13.4%(同0.4%増)、本醸造酒は7.5%(同0.3%減)、普通酒は65.6%(同0.8%減)となっており、絶対数は減少していながらも吟醸酒と純米酒はシェアを伸ばし、本醸造酒と普通酒は減らした。なお、吟醸酒に占める純米吟醸酒の割合は69.1%で、昨年よりも2.1%増加した。

〈酒類飲料日報 2018年8月21日付より〉