日本テキーラ協会10周年設立記念パーティ盛況、林会長「100%アガベテキーラの普及・浸透に期待」

日本テキーラ協会は今年7月、設立から10周年を迎えた。26日には、記念パーティを東京・アークヒルズクラブで開催。同協会がスタートさせたテキーラ・マエストロ資格保持者を中心に、200名超の参加者で盛り上がった(参加費8500円・記念ボトル・バッグ付)。

パーティには、テキーラを輸入・販売する29社が協賛し、50超のテキーラを試飲に供した。また、同協会公認のロブマイヤーテキーラグラス(10,000円)も販売。

テキーラ・マエストロのバーテンダー16名による、「マルガリータリレーブース」では、それぞれのオリジナルマルガリータをリレー方式で10分ごとに提供したほか、4人のゲストバーテンダーによるスペシャルカクテルブースも設置。「クエルボ」「サウザ」「オレンダイン」などでは「「THETANSAN STRONG」を使ったカクテル3種(パロマ、パタンガ、レポソーダ)も勧めた。

参加者へのお土産は、アジア人初のテキレロ(テキーラ職人)として活躍する景田哲夫氏が同協会10周年のために300本限定で生産した「カスカウィン ブランコ 無加水」。「アガベの甘味を中心に、心地よい苦みやアルコールの刺激、そしてハーバルな一面も感じられるバランスの良い一品」(同氏)。

〈日本は世界5位の市場〉
テキーラ・マエストロ有資格者は既に3,000名を超えた。また、日本へのテキーラ輸入量は昨年200万Lを超え、輸出先としては世界5位。新しいブランドが続々と輸入されるようになったほか、既存ブランドでも100%アガベテキーラの新商品導入が増え、本格的なテキーラが広がりつつある。

同協会では当初から、バーテンダーへの認知・理解向上に力を入れており、その輪が大きく広がっている。会長・林生馬氏に、この10年を振り返ってもらった。

―テキーラ市場の10年を振り返って

「罰ゲームのお酒」から「ゆっくり飲んでもおいしいお酒」という認識が根付いてきたと思う。

―これからの市場について

海外のテキーラ市場は「100%アガベテキーラ」を牽引役に売上を伸ばしており、その兆候が日本市場にも表れている。この10年で、日本での100%アガベテキーラの消費量は数倍に伸び、ブランド数に至っては10倍以上となった。今後が非常に楽しみだ。

―これからの課題は

テキーラ市場が世界的に拡大し、アガベ不足が深刻な問題になっている。アガベの平均栽培年数は7年だが、7年後の市場を予測して適量を植苗するのは困難。アガベの価格は高騰し、現在は26ペソと史上最高値を更新。アガベを確保できない蒸留所も増えている。また、原料価格高騰による値上げも心配される。

貴重なアガベを使って造られるテキーラを、これまで以上に大切に飲んでいただきたい。

〈酒類飲料日報 2018年8月28日付より〉